いわき市田人町 クマガイソウ群生地

私の知る限りでは福島県内にクマガイソウの群生地が三箇所ある。その内の二箇所、二本松市(旧東和町)戸沢字柏久保”羽山の里クマガイソウ群生地”、そして福島市松川町水原鎌倉山”クマガイソウの里”は家から近いこともあり何度か尋ねたことがあり、今回はいわき市田人町石住字綱木の群生地へ行ってみた。


約三万株のクマガイソウは日本最大級とも云われており、「羽山の里クマガイソウ群生地」と同様に個人宅の裏山になる。実は三ヶ月前に場所の確認で来ていたのだが、舗装は成されているものの綱木集落までは細い山道になり、混み合う休日、及び時間帯を避けたいので平日の朝にお邪魔した。

集落まで対向する車はなくスムーズに到着。開園は09:00からだが既に第一駐車場は満車となっていた。クマガイソウは平子(たいらこ)氏宅裏山の杉林にあり、住宅脇の案内所で協賛金の300円を支払う。

クマガイソウを育ててきた平子長男氏は昨秋亡くなり、その意思を家族や集落の方々が引き継いでいる。

母屋の裏手にある最初にクマガイソウを育てた場所。さて”平子”と書いて”たいらこ”と読むのは珍しいと思われるが、いわき市にはこの姓の方が多い。因みに綱木集落の九戸十一人は全て”平子”姓になる。
失礼な言い方だがこのような辺境な土地に住む人々は先祖が落ち武者、山賊、狩人などの場合が多く、集落の方の話しでは平家の流れとのことだ。

入り口から左へ行くと、生育に適した環境下に驚くほどの光景があった。片手間に撮ったものだが下の動画も参照して下さい。


私の声が聴こえますか」~ F10・SS1/20・ISO200・C-PL ~


話しは前後するがクマガイソウと対峙すると、何かから見つめられ、そして語りかけられているように感じるが、そんな感覚をタイトルにした。


到着前は部分部分を切り取るようなイメージであったが、広大に咲く様を見て風景として捉えることにした。下の動画をご覧頂くと周囲は人が歩いており、従って人の切れ間と射しこむ陽光を待っての撮影を行う。


以前も述べたかもだが私は花を綺麗に撮ろうといった思考は無く、単に風景の中の物体として捉えている。併しながら人出もあり同じ場所で長露光撮影なども出来ず、後のレタッチの際にそんなイメージを表現しやすい露出での撮影を行う。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。