14/06 撮影記

●01日 耶麻郡北塩原村 桧原湖

夏の夜明け」~ F8・SS1/10・ISO200・C-PL ~


白々と明るくなり細野に着いたのは04:10頃、既に数人のカメラマンが三脚を立てていた。併し空は赤々と燃えることはなく、水面に写る樹木の揺れ具合を重点的に撮ってみる。風で葉々がぶれるのでND系のフィルターは使わず、風が止むのを待ちながらC-PLで湖面の色合いを調整しやや暗めの露出で撮影した。


空は今日雌黄色らし」~ F8・SS1/160・ISO200・C-PL+HALF ND4 ~


やがて太陽が昇り始めると殆どのカメラマンが引き上げたが、写真はネバリが必要なんです。というのも花の終わった水芭蕉などが逆光でシルエットとなり、空の色と相俟って独特の景観を作り出した。HALF NDを装着し色温度8000K周辺で撮影したが、反省点として二段ほど絞れば太陽の光芒が現れたかも知れない。


●24日 福島市土湯温泉町 照南湖

一 輪」~ F6.3・SS1/100・ISO200・C-PL ~


午前中、ちょっと手が開いたので土湯温泉の照南湖へ行ってみた。この時期、色とりどりの睡蓮が咲き土日だと結構な人出となる。今日は平日でありながらも既に数台の三脚が立っておりました。併しながら個人的に葉っぱがゴチャゴチャと湖面を覆う様や水の透明感などに対しあまり好感が持てず、今季撮影する際はどうフレーミングするといったイメージが前々より出来上がっていた。


そのイメージとはとてもシンプルな構成からなり、縦構図で花一輪、他には葉っぱの配置を持って画作りするといったもので、日の丸構図も辞さない構図である。色調に関しては天候次第でもあるが、曇り空の下でニュートラルな色合いとなった。付け加えるとタイトルも既に決まっており、ここまでお膳立てが出来ているとコンデションの良い花や葉を捜し具象化するのみで、無駄に時間を浪費せずとてもスムーズな撮影が出来た。因みに一般的に日の丸構図は避けた方が良いと云われるが、力強さや存在感を表現する為には的確な構図であり私は全くそう思わない。


●27日 伊達郡桑折町 産ヶ沢川ホタル自然公園

ホタルの郷」~ F5.6・SS95.9・ISO500 ~


今年も蛍が舞う季節となり、桑折町ホタルの郷へ出向く。唐突に余談となるが、蛍の撮影に邪魔なのがスマホなどのフラッシュやAFの測光照射だ。スマホの場合、写真のことを分からない方々で仕方ないことかも知れないが、一眼でAF測光をピカピカさせるのはマナー違反と云えよう。
蛍の撮影は本来なら明るい内に構図とピントを決め時を待つのが基本であるが、現場到着が遅くなった、ないし途中で構図を変えるなどの際、蛍に向かっての測光照射ではなく、被写体との距離を見極めそれに近い街路灯や民家の明かり、他の人のカメラモニター灯、更には離れた所に懐中電灯を置いてピントを合わせるなどの工夫が必要となる。


一昨年は大雨で流され昨年は梅雨寒で寂しい数年であったが、今年は09年の最多には及ばないものの数多く飛んでいた。浮遊のピークは20:30~21:00頃となり、撮影も人出もこの時間に集中する。先程の∞で撮る方法とプラスして蛍撮影には明るいレンズが必要と云われるが、これもその場の環境次第であり、例えばホタルの郷でF2.8で3分ほどの長露を行えば昼のようになってしまう。更に露出には浮遊する蛍の数も大きく関わり、加えて相手が生き物なのでなかなか思うように行かない。


さてさて今月初めに梅雨入りし、六月はずっと絵に書いたような梅雨空が続く。本格的な夏となり暑いのは暑いで大変なのだが、お陰で最近はどうも体調が芳しくなくそれでも出かける気は満々であったものの、月末の土日は降ったり止んだりと安定しない空模様となり機材のメンテなどをしながら家で過ごす。それにしても何だかんだと今年も半分が過ぎてしまったんだなぁ‥と、写真を見ながらふと振り返る。


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