南郷トマトを買いに行ったのだが‥

南会津郡南会津町南郷地区(合併以前は南会津郡南郷村)の特産に南郷トマトがある。南会津特有の昼夜の気温差と高い標高により糖度が高く、身の引き締まった食感は母親の好物である。という訳でそのトマトを買いに奥方と旧南郷村に向かったのだが‥。


南郷へは田島町より国道289号線 駒止峠バイパスを通るのが安全、且つ一番分かり易いが、昭和村にも寄りたいので下郷町より県道131号~346号線のじろいもんの滝や山桜がある戸赤地区を通過し国道400号線を昭和村に向かう。途中に矢の原湿原、駒止湿原、冷湖の霊泉などへの案内板があるので左折し国道401号線に出る。

まずは以前より聴いていた矢の原湿原に行ってみた。併し早朝ならまだしも写真的にどうもピンと来ませんでした。学術的には意義のある場所かも知れないが、景観的にはちょっと肩透かしを喰らったような気分である。言い換えればじっくりと四季を通じて眺める時間が必要かも知れない。

続いて藤八の滝と冷湖の霊泉へ向かう。藤八の滝は国道に車を停め直ぐの場所にあり、高さ4mほどの駒止湿原から流れる福島の水30選の玉川渓谷にある小さな滝だ。この日は梅雨の長雨でいつもよりは水量が多かった。因みに雪解け時は怒涛の様となるようだ。後に訪れた家族連れが缶ジュースや果物を冷やしながら弁当を広げたように、水質に優れ一部に深い箇所はあるものの、天栄村二岐温泉の御鍋小滝同様お薦めの場所である。

撮影としてはこじんまりとした滝ながら陽射しを遮る木々が無く、雲の状態を確認しながらとなる。この日は薄曇りといった感じで、確か昨年の今頃はピーカンでかなり苦労した記憶がある。更に水量のある滑り滝は水の表情を捉えるのが難しく、遠くから眺めた構図としてみた。その際、滝からの川底や水流が乙字となるようなフレーミングとする。


続いて近くの冷湖の霊泉を周り、新鳥居峠から南郷へ向かう。

冷湖の霊泉は国道401号線沿いの案内を左折、2.6㌔の悪路となる。道は細く所々に待避所はあるものの車の交互通行は出来ず、運転を誤ると谷底に落ちるので注意が必要だ。冷湖の霊泉から進めば駒止湿原へ向かうルートの一つでもある。一年ぶりの霊泉は涼しく、そして清らかな水に時間の経過を思わず忘れてしまう。


霊泉を後にし南郷の直売所や道の駅を周ったが、目指すトマトがありません。早朝なら幾らかあったようだが聴けばまだ時期が早いとのことで、今月末からが本格的な出荷となるようだ。無いものは何とも仕方なく、また何れ来ましょうということで国道289号線~252号線を北上、只見川沿いを会津経由で帰ることにした。

只見ダムや田子倉ダムを見物したが、西会津や奥会津はあまり詳しくありません。滝や景勝地が数多くあり、以前より近々行ってみようと思いながら時ばかりが過ぎ行く状態です。そういえば今年は金山町で熊の被害が続出し、山に入るならいつもより注意を怠り無くといった感じだ。