田村郡小野町 東堂山満福寺+etc

毎秋撮影を行う田村郡小野町大字小戸神字日向の東堂山満福寺。いつもなら今月中旬頃なのだが、ちょっと早めの昨日11日に出向いてみればちょうど良い状態だった。

撮影はお決まりの石段下から見上げる鐘楼。奥の観音堂脇には羅漢像が並ぶが今回は撮影せず。住職は常駐しておらず普段は人気がないが、この時期は訪れる人が多い。また七五三や結婚式の前撮りというのか、それらの撮影を行っていることもある。

満福寺の石段は一段一段が高く、思った以上に足腰にきます。特に鐘楼へ登る石段は尚のこと段差が大きい。画像の仁王門を潜ると鐘楼が見える。

銀杏が色付くこの季節、見上げる鐘楼は陽射しの具合などではっとする美しさがある。下画像が観音堂脇の岩不動と羅漢像、現在は何体ほど安置されているのか、誰も居ないのに静寂の中から息遣いが聴こえてくる。


「寂寥ノ候」~ F8・SS1/8・ISO200・C-PL ~


到着した頃に雨が上がる。降っていても仁王門の軒下から撮影でき、個人的には雨でも構わない‥いや、降っていた方が「一昨年」のような画像が撮れるかも知れない。構図を決めている内に雲が晴れ太陽が顔を出す。


雲の流れは早く、適度に射し込む光線を待ちながら数枚撮影、その中から鐘楼と銀杏の一部に陽が射したものを選んだ。可能であれば使用を避けたいC-PLだが、雨上がりで鐘楼や葉々の一部にテカリがあり着用する。


「秋 彩」~ F5.6・SS1/50・ISO500・C-PL ~


本堂脇のモミジ。屋根と落葉、そしてモミジ自体の重なる赤に目が惹かれる。ガラス窓の反射を抑えるためC-PL使用、手持ちなのでISOを上げた。


前回、只見線の撮影記で書いたかも知れないが、後のレタッチ想定なのでカメラ内のピクチャー・コントロールはニュートラルになっている。併し春や秋のレタッチを必要としない色彩や光線からなる光景は素晴らしい季節だと常々思う。


小野町を後にし鵜の尾埼灯台付近までではあるが、今春再開通となった松川浦大橋のロケハンを兼ね相馬市へ向う。東日本大震災の津波は相馬にも押し寄せたもののこの橋は耐えた。併し大洲海岸などの周辺が破壊され長らく一般車両は通行止めとなっていた。

橋の上から幾度も撮影している岩子の文字島を撮ろうとするが、天候の急変に次回に見送ることとし、尾浜字平前、相馬漁港周辺からの撮影に変更した。

「兆 候」~ F9・SS1/1250・ISO200・C-PL+HALF ND4 ~


清々とした秋晴れに夕景を期待するが、あっという間に暗雲が垂れ込め冷たい強風が吹いてきた。雲間からの光芒を捉えようと露出や機材の選択も風で思うように行かない。この画像を撮った後に長露光で撮影を行うも、三脚がブレてブレて内容的には良かったが全てボツとした。


結果的には雲の流れに光の筋が安定せず、露出も構図も追い切れなかったと言い訳がましいことになるが、風があってもそれらを素早く判断する術を持ちたいと思う今日この頃。


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