会津若松市本町 ”三角屋”

昔々「坂本屋」という屋号があったものの、三本の道路の挟まれた三角形の土地に立つことから「三角屋」と呼ばれるようになり、遂にはそれが店名となった。

創業は明治45年、会津若松市や喜多方市どころではなく、福島県で最初のラーメン店ではないかと云われる。三角形の土地は長い歴史の中で区画整備などがあったためか駐車場が狭く、更に凹凸で車体底面を擦るなど初訪問は些か戸惑う。

メニューは至ってシンプルで気持ちが良い。店内はテーブルが変則的な配置となるが、四人席テーブル×六卓、十二人席テーブル×一卓、小上がり六人席×一卓。

中華そば @650円


配膳される前から煮干の香りが漂います。ビジュアルはメニュー同様にシナチク、キザミねぎ、そしてチャーシューと至ってシンプル。スープを啜ると先程の煮干の香りはそれほど感じず、変わりに舌にしょっぱさが残る。


総体的な印象としてスープは先程の煮干と豚骨、そして野菜などを使っていると思うが、コクや深みが感じられず中途半端。チャーシューは厚切りで歯応えのある肉々しいタイプ。味が染み込みなかなか良いのだが一部ゴリゴリと硬くて食べれない部分があった。

中太ちぢれ麺は自家製と聞いたことがある。多加水麺でぷりぷりした感触。個人的には柔らかい麺が好みだが、柔らかければコクや深みが薄いスープとの相性は悪いだろう。


100年の歴史‥それが三角屋の売りだが、果たして味に関してはどうなのなのだろうか。伝統を受け継ぐことは大事だが、時代時代に合わせた進化・チョイスも必要だと思う。
実際のところ私も100年の歴史に興味を持ち訪れた訳だが、次回はソースカツ丼を目的に再訪することがあってもラーメンの選択は残念ながらない。


会津若松市本町3-6 火曜定休