相馬市尾浜 鵜の尾埼灯台+etc

17日(日)、此処のところ暖かさを求め太平洋側の撮影が多い。いつもは相馬方面から南下しいわき方面へ向かうのだが、今回はその反対のルートを辿る。

まずはいわき市平薄磯字北街の薄磯海岸へ向かう。日の出は元旦に撮影したので今回は桜色に染まる海岸の撮影が目的。


春 潮」~ F8・SS4・ISO200・C-PL+ND100 ~


高波で長靴に海水が入ったものの然程冷たくないような暖かい朝となり、優しい春を思わせる景観だった。撮影は日の出の20分前、ND100を使用し暗い露出で空と海岸の色合いを誇張、且つ波の形状を画作りした。


今回はなかなか思ったような波が来ず、灯台の明かりが消えるまで撮影を続けたが、その時点では太陽が登りイメージと異なっていた。現像は水平と歪み、及び空と海岸の色合いを補正する。


国道六号線を北上、相馬郡新地町谷地小屋字釣師の海岸沿いに行ってみる。久しぶりに来てみたのだが、3.11の津波で荒涼とした大地は驚くほどに景観が変わっていた。


上の二画像は常磐線の新地駅とその周辺。下画像は漁港。何れも復興の途中だが以前は海岸に近付くことも出来ず、壊れた道路の一角に「日の丸」が立っていた。新地駅の周囲には大きな家屋が建ち始めており、これからどのようになって行くのだろう。

相馬市から新地町へは海岸沿いに相馬亘理線=県道38号線がある。現在は先程の字釣師手前で通行止めになっており、未だ基礎だけ残す住宅跡が点在する。前々より気になっていたのだが、その途中、波消しブロックが埋まった砂浜で撮影を行う。


海にいるのは浪ばかり」~ F10・SS5・ISO100・C-PL+ND400 ~


個人的なことだが、砂浜に埋もれたブロックを見るとトドやアザラシを連想してしまう。今回の撮影意図はそれが起因となり、当初よりモノクロを選択しイメージを構築する。残念なのは雲の流れ、量が足りなかった。


ブロックを生きているかの如く表現したいのだが、なかなか難しいものです。モノクロなのでコントラストのメリハリと覆い焼きの補正を行う。


夕刻を待って相馬市尾浜字松川の鵜の尾埼灯台へ向かう。船舶の光跡目的なのだが、風が強い、月が明るい、且つ肝心の船舶が現れないなどなど、撮影内容を大きく変更する。


蒼 月」~ F8・SS3・ISO200・C-PL・Double Exposure ~


月と灯台の二重露出を行う。月を撮ってから灯台を撮影、従ってデータは後者になっている。因みに月は白トビが起こらない露光(1/250)で撮った。月の位置関係など最初はカメラ内RAW合成の予定であったが、二回の二重露出で上手く配置が決まった。


青さを強調するため撮影時のWBは4200k周辺。現像の際、その色合いと明暗の補正を行うが、それらは微々たる内容で撮って出しに近い内容。


3.11以降それまであった工場が解体されるなど、撮影目的では訪れることがなかった相馬市光陽二丁目だが、新しいプラントが出来ていたようです。詳しくは不明ながらそれは相馬エネルギーパークと云い、石炭やバイオマスによる火力発電所のようだ。


ロケハンで様々な角度から眺める。結果的に六号線からの景観はNGであり、プラントの北ないし東側からが良いと思われる。新しいからか夜景として撮ると白い建物が闇に浮かぶ。近くには相馬共同火力発電の新地発電所があり、周囲の更なる発展に期待したい。


「白 夜」~ F10・SS8・ISO200 ~


東側から撮った画像。周囲には大きな建物がなく背景が夜空になってしまい、夕暮れ時などがベストな撮影時間かも知れない。今回は暫定的にupするが機会があればその時間を考慮し撮影したい。


煙突上部がどうして暗くなってしまい、現像時にその周囲の明度を+補正する。更に白トビを極力抑え色合いの調整を行う。


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