剣ナタ

先日、熊が多く目撃されるようになったので注意する旨の広報が流れていた。これからは尚のこと熊もスズメバチも危険な季節になる訳だが、撮影で山に入ることがあり三年前は約10mの距離で熊と対峙したことがあった。
当然クマ鈴を装着していたが突然に出くわした時は防ぎようがない。そもそも熊は臆病な動物なので不要に襲って来ることはないが、最終的には闘うようになるので護身用にナタを装着するようになった。

今迄は上側の通常のナタであったが、動物と闘うには先が尖った剣ナタが適していると聴き、新たに下側のナタを購入した。熊などの大型動物に致命傷を与えるには刃渡り250mmと云われるが、あまりも大きく重くなるので刃渡り145mm、刃幅30mmの手頃なサイズを選択した。突くといった使い方も行うナタなので滑り止め金具(ツバ)がブレードとグリップの間に付いているが、個人的には完全に指をガードするようなもう少し大きい形状が良いと思う。
以前のナタは山に入った際に行く手を阻む藪や雑草などなどをなぎ倒して使用した。鞘は木製、適度な重さで良い物であった。それに比べると新しい剣ナタの鞘は如何にも安っぽい作りであるが、高価なものはちょっと手が出ない。


所で刃物を持ち歩くには銃刀法が気になるが、武器として製作された殺傷能力の高い刀剣類を無許可で所持することは出来ない。反面はさみや包丁、そしてカッターナイフにナタなどの生活用品の場合、正当な使用目的があれば刃渡り何mm云々という明確な規則はない。つまり一般的なカッターナイフでもギラギラした目つきで持ち歩いていれば即座に職質を受ける可能性大、逆に刃渡り300mmの柳包丁でも板前さんが持ち歩くには差し障りが無い。


さて此処まで書いてきて何だが、最近はカメラ機材を入れたリュックが肩に重く圧し掛かかるなどなど、体力の衰えを年々感じるようになり山を歩くことが億劫になってきた。例えば第一只見川橋梁の展望台を登るにも息が切れて足は重いといった有り様ながら、久しぶりに銚子ヶ滝にも行きたいなぁ‥と、気持ちだけが先行する初秋の夜でありました。