それでも雪は降る

09日(日)、一昨日雪に埋もれ、腰は本調子ではないもののどうにかその痛みから復活、久々に02:30起床で出掛ける。一昨日以降あまり雪は降らなかったのか、猪苗代町から奥会津迄の道路は乾燥しており、走行は至ってスムーズであったが‥。


起動する街」~ F8・SS20・ISO200 ~


早起きした理由は大沼郡金山町大字川口字森ノ上、会津川口駅を撮る目的があったからだ。毎冬撮っているのだが、積雪が街灯に反射し街並が浮き上がったように見える。加えて今朝は空気が澄み渡り見通しがすこぶる良かった。来月辺り日の出が早くなれば背景の山々も描写されるようになり、機会があればまた撮りたい。


手前車両は始発便の05:32発上り422D、その後ろは二便目07:06発上り424D。凡そ発車時刻の50分前になると暖機運転と点検が始まる。冬季の寒く暗い街中に照明が点り、ジーゼルの始動音が響く様は何度見ても何故か感極まるものがある。以前キハ40にラッピングが施されると朝の撮影前は此処を訪れ、ラッピング列車の有無と連結は前か後かを確認、撮影場所などを思案していたことをふと思い出した。


絞りや構図など考慮していると雪が降り出し、澄み渡る景観は損なわれてしまった。拠って次の目的である大沼郡金山町大字中川字坂下の会津中川駅へ行く。雪国の雪は確かに怖い、さっきまで乾燥していた道路があっという間に白くなり積雪状態となる。


撮影準備を整えると構内放送にて、会津坂下駅構内踏切で脱輪事故があり422Dの運行が遅れるとのこと。雪の中30分ほど待機していると再びの構内放送で運転見合わせとなる。一昨日に続き悪しきことは続くもので、思い出したように腰の痛みを感じる。仕方なく機材を撤収、奥会津での撮影を諦め会津美里方面へ向かう。

脱輪事故は会津坂下駅下り側の中村街道踏切でした。到着した頃には事故車両がレッカーに乗せられ現場検証が行われていました。人身事故にならずに良かったが、利用客が少ない日曜の始発便とはいえ補償金ってどうなるのだろう。

会津坂下駅にて運行状況を確認、始発の上下便は運転取り止めとなり、08:00台からの運行を始めるとのことに、いつもの大沼郡会津美里町米田伍姓部にて下り便を待っていると、遠く遠く南の方から踏切の警報音とジョイント音が聞こえてきました。


「雪野ヲ行ク ①」~ F10・SS1/320・ISO320 ~


「雪野ヲ行ク ②」~ F10・SS1/320・ISO320 ~


車両は下り425D、ほぼ平常時刻となる08:04頃の通過でした。車両通過前、一瞬陽光が射すも降雪が激しくなりました。晴れていれば②の背景には磐梯山があり、何れまたそんな天候の際に撮影したい。通常運転であればこの車両は会津坂下駅で上り便との交換となるが、次の交換駅となる会津宮下まで進行するのだろうか。


次の上り便を何処で撮るか、降雪はますます激しくなりホワイトアウト状況となる。こんな時は無理に車を走らせず「雪野ヲ行ク」を撮った直近、大沼郡会津美里町米田字新田屋敷乙の桧ノ目踏切とした。


それでも雪は降る ①」~ F10・SS1/800・ISO200 ~


それでも雪は降る ②」~ F10・SS1/800・ISO200 ~


厳しさを増す冬はまだまだこれからだけど、雪や寒さはもう沢山だ‥と、雪国からの声が耳に入ってくる。それでも自然は容赦せず雪が降る、願いは届くことなく雪が降る。そんな中、確かに以前と比べれば雪に拠る運転見合わせが多くなったとはいえ、彼方から雪を巻き上げやって来る只見線は頼もしく目頭が熱くなる。こんな気持ちになるのは私だけかも知れないが、戦場を行き交う無敵の重戦車のように心強い。


画像の上り424D、平常は08:33頃の通過になるが30分遅れての運行。画角や露出を変えずに②を撮影、結果車両の頭が切れてしまったがこれはこれで良いかも知れない。当然降雪・雪煙が無ければボツだが①との組写真的存在とも云える‥と、自画自賛。


最後は大沼郡会津美里町字御田の会津高田駅としました。この頃になると降雪は弱くなり、ホームで手持ち撮影との思惑です。昔々、同駅は相対式ホーム二面二線を有する交換駅で跨線橋も有していた。その頃の画像もあり何れ詳しく書くかも知れない。


驟雪の凍る列車やうやうと」~ F8・SS1/500・ISO200 ~


車両は平常10:13発の上り426D、構内放送で19分遅れとのこと。日曜でもこの便の乗降客はそこそこ居るので撮影を試みた次第だが、積雪でホームの端まではいけませんでした。尚この日は若者が六人乗り、七人ほどが降りました。


さて先に記したように始発上下便は運休となったものの、「雪野ヲ行ク」の下り二便目425Dが会津川口駅からの折り返し便となり、午後からは平常運転に戻ったと推測する。そして話しは変わるが久しぶりに訪れた会津坂下駅、お世辞にも綺麗とは言い難かったトイレが新調され、身障者用スペースも増設となっていました。


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