只見線、細越拱橋の倒木と列車遅延

28日(土)、この日も03:30起床で奥会津に向かう。終日雪の予報だが、先週からの積雪量はどれ程になっただろう。猪苗代から降雪があり、圧雪状態の道路では多くの除雪車が稼働していた。当然速度は出せないが国道49号線、滝沢バイパスは長い下り坂なので知らず知らず速度が乗り、連続するカーブで後輪が滑る。

雪の状況によって撮影地を決めるつもりであったが、始発便は河沼郡会津坂下町字五反田の会津坂本駅で撮ってみる。車両は06:28発上り422D。撮るには撮ったが設定を誤りSSが低速で動体ブレが生じてしまった。

次は河沼郡柳津町大字郷戸字居平丁の滝谷川橋梁へ向かってみる。県道32号線の除雪が追い付かず運転にちょっと手こずるが、帰りには除雪が終わっていた。この場所で上下便を撮るようになり、上り便の時は六人ほどのカメラマンが並ぶ。

車両は07:19頃通過の下り423D。目的は次の上り便なのでものは試しに縦構図で画作りしてみる。滝谷川橋梁に来た理由は時折り激しく降る降雪に遠景は無理と判断、標準域のレンズで撮れる距離感ということで選んだ。


音サエ埋モル」~ F8・SS1/160・ISO320 ~


車両は07:45頃通過の上り424D。主となるものは只見線ながら、雪が積もった杉林もそれに準じる。従ってこのような構成としたのだが、単連車両でも気にならないというか、単連車両に叶った構図だと私的には思う。423Dは雪景の中で目立たないキハ110のデフォルトカラーであったが、424DはキハE120で雪と同化することがなくて良かった。


度々記しているが雪が積もると景色は静まり返り、車両の接近に気付かないこともある。上り便はトンネル内を通過する前照灯で確認できるけど、いつもなら橋梁を渡る際のガターンと峡谷に響き渡る音さえ埋もれてしまいそうだ。


会津坂本駅で撮った422Dの二両目はキハ110の首都圏色だった。会津若松で折り返す下り便はその車両が先頭になり、雪景の中で映える場所を考慮し大沼郡金山町大字水沼字細越の細越拱橋へ来てみたがアクシデント発生。それは先週のような身体に関わる事柄ではなく、山間からバキバキと音を発しながら倒木が拱橋上に落下した。

これはマズイと08:33頃、JR東日本問い合わせセンターへTELする。その20分後には仙台支社よりTELがあり詳しい状況を伝える。暫くして業者やJR職員が到着し10:00頃には作業を終える。上画像の赤丸部は落下した倒木、及び作業員。


作業が終わったので再びJR東日本問い合わせセンターにTELしてみたが、復旧の連絡はまだ入ってないとのことだった。すると新たな作業員が現れ今度はチェーンソーで伐り始めた。もしかすると此方からは見えない箇所に大きな樹木が落ちていたのかも知れない。


11:00頃に作業が終わり、11:30に仙台支社へTELしてみると乗務員の手配が済み次第12:15頃には運転再開となるとのことだが、そういえばちょっと前に二名乗ったJRの車が通過したけど、最初にやって来る車両は小出駅からの上り便であり、会津川口駅までの乗務員はどうしたのだろうと疑問が残る。


それでも雪は降る ①」~ F8・SS1/320・ISO200 ~


さてさてそんな過程を経て要約列車がやって来た。車両は上り426D、通常であれば08:58頃の通過であるが、約3時間40分遅れて12:42の通過となった。 此処でも雪に音が埋もれ車両が真横になるまで気配に気付かなかった。本来なら二連なのだがやって来たのは単連車両となり、縦構図から横構図へ急遽変更する。


それでも雪は降る ②」~ F8・SS1/320・ISO200 ~


目的であった首都圏色の車両が先頭になる下り425D。通常09:22頃の通過だが、426Dと同様に約3時間40分遅れの13:06通過。降雪時の撮影は厄介なことがある。それはレンズと車両間の雪粒で、時として車両のフロントに大きく被ってしまったりと、全体的に上手く撮れていてもそれでボツになった画像も多々ある。


そんな訳で現着してから撮影終了までの4時間半、ずっと降雪の中で立っていた。もの好きと云うのか、連絡したからには経緯を見届けたいような気持もあった次第だが、冬の只見線は遅延や運転見合わせは当たり前のことで、執念で撮ったというところか。それにしても撮影を終え車に戻る凡そ200m、足腰が棒のようになり歩くと痛む。会津川口駅で折り返す425Dは時間が押しているので直ぐにやって来るのだろうが、既に気力はなく帰路に着いた。


当日は先週のような風雪ではなく撮影的には楽だった。そしてその奥会津の降雪量は人が立ち入ってない箇所で50cm程だろうか。只見ではもっと多いと思うが、こうなると山中や民家が無く除雪されていない所へは行けず、橋梁メインの撮影になってしまうかも知れないなぁ‥。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。