早春賦、金山町中川・大志集落の春は未だ遠く

21日(月)、雪解けがどれくらい進んでいるか、その確認も兼ね二週間ぶりに奥会津に行く。到着すると現地は早朝より雪が降り、東京では桜の開花があったようだけど、未だ雪に閉ざされた景観となっていた。とはいえ残雪は二週間前と比べ凡そ半分になったように見える。


撮影車両は下記の通り...
1.大沼郡金山町大字中川字中町 05:39頃通過上り422D
2.大沼郡金山町大字中川字古七田 07:14頃通過上り424D
3.大沼郡金山町大字大志字根柄巻 08:04頃通過下り423D
4.大沼郡金山町大字大志字掛橋 08:44頃通過上り426D、09:38頃通過下り425D

まずは1.で始発便を撮る。除雪により壁のようになった雪はほぼ無くなり、国道からも奥の集落が見えるようになりました。此処ではこの冬二度撮り、日の出とのタイミングがそろそろ良い頃かと想像したものの、思い描くイメージとはかけ離れた内容になりました。かけ離れた要因は何なのか、来年に向け色々と模索したいと思います。

続いて次便を2.にて撮影。これは①から然程離れた場所ではなく、同様に国道沿いに立っての撮影。雪が降りなかなかの景観であったが、次第に小降りとなってしまった。


「早春賦 ①」~ F10・SS1/200・ISO320 ~


春は名のみの・・・正しく歌詞通りの景観であります。でも真冬の寒さとは違い、足元の雪はガチガチではなく踏めば直ぐに崩れてしまいます。風も耐えがたいような冷たさではないけれど、谷のうぐいす時にあらずと声を立てない日々はまだまだ続きそうです。


「早春賦 ②」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


3.↓動画をご覧頂くと線路の右側に道路があるのが分かります。二週間前は雪で埋もれていたけれど逸早く雪解けが進んだようです。この町道は大志集落東側の田畑へ向かい行き止まりになります。途中途中には只見線を近くに見るポイントがあり、硬い粘土の小さな溝を山に清水が流れるやうに・・・霧の花が咲く頃に訪れたいと思います。


背景の山々に流れる雲、ファインダー越しに見る分には良いのだが、こうして画像で見るとどうもイマイチ感が残ります。またこの構図は車両を直線上の何処に置くか毎回悩みます。


4.最後は大志集落内の民家脇から撮影しました。画像には大志第二踏切が写っているが、3.で記した町道の途中にあり一帯は墓地になっています。墓地といえばこの日は彼岸の中日。でも雪に埋もれた奥会津では墓参りが出来ません。集落の方に空き地に車を停めて良いかと尋ねたところ、今日は彼岸で客が来るので遠慮して欲しいとのことだった。つまり奥会津の春彼岸はお墓ではなく家々を回って参るのだろうか‥と、ちょっとした疑問が増えた。

初めての立ち位置なので列車の配置や間合いなどなど下り便にて試し撮りを行う。上下便とも↓動画でご覧頂けるが、列車を置くポイントは白丸部分のみになるようだ。


春よ、来い」~ F10・SS1/500・ISO160 ~


以前も書いたが積雪があると列車が近付く気配がなかなか分かりません。先の上り便もそうだが、スーッとやって来るのでいつも以上に耳を立てながら待ちます。通過時、薄曇りながら陽が射し色調やコントラストが映えました。言い換えると通過間際まで露出が決まりませんでした。この時間帯になると気温が上がり厚手のジャンバーで動くと薄っすらと汗をかき、葦はつのぐむさては時ぞと思うあやにく・・・と、そんな陽気であった。


さて長らく続いた雪の撮影。毎度現像時にどう処理するか、個人的にはコントラストと明暗、そして彩度を補正する。凡そ今年はコントラストと彩度を-補正し、状況に合わせ明暗を調整する方法だった。反面雪のディテールを表現したい際はコントラストを+補正、明度は-補正と一概に決まったことではないけれど、矢張り雪は白であって欲しいものだ。


今回の画像、内二枚がいつも懸念する空の多い構成となった。特徴的な雲もない単調な空となった次第ではあるが、この辺りは如何なものだろうか。また三枚とも民家の赤いトタン屋根が写り込んでおりこれは意識的にフレーミングしました。その心はという程ではないが、雪との対象、強いては春の兆し的な意味合いです。従ってその赤を補正にてやや強調しています。


追記...
先日、ダイヤ改正があったと記したが、いつものオリジナル時刻表を作り直したので貼っておきます。尚、各橋梁時刻表は撮影が難しい夜の時間帯を省いています。



@写真タイトルをクリックするとフォト蔵の大きい画像(別タブ)が開きます。