虹蔵不見・・・午前の部

23日(木)、この日が休日ということをすっかり忘れており前日の夕食後に気付きました。天気予報は晴れとのことに、夕刻の只見で撮りたい場所があり出掛けることにしました。

奥会津での始発の時間帯は暗くて撮れなくなり起床はゆっくりと04:30です。併し会津若松市内に入ると先が見えないような濃霧に、この辺りなら始発でも撮れる明るさかもと大沼郡会津美里町新沼尻の通称高田カーブに向かいました。


上画像は会津高田駅方面だが見通しは全く利きません。時系列は前後し下画像は07:04頃通過の上り422Dです。被写体が近くであってもピンボケしたような描写になってしまうどんよりと重々しい霧です。


虹蔵不見」~ F4・SS1/200・ISO1000 ~


車両は06:28頃通過の下り428D。汽笛やジョイント音、そして踏切音で近付く気配を感じるが、ヘッドライトを目視できる頃にはだいぶ近付いていました。


霜が降りた寒々しい朝は七十二候の”虹蔵不見”そのものでした。撮影などで朝早くから外に立つと季節の移り変わりを敏感に感じるようになりました。それはちょっとした変化だけど、二十四節気や七十二候はなるほど上手く日本の気候に合点したものだと改めて感心する。


次の便を何処で撮るか会津盆地を周ってみたが、霧は流れるどころか更に濃くなり撮影を断念し奥会津に向かうことにしました。そして会津坂下町の七折峠トンネルを抜けると世界は一変、晴れ渡る初冬の爽快な景色になっていました。


今となっては殆どが落葉し柿の木は先週撮ったばかり‥と、今秋は空気感が宜しくなく思うように撮れなかった大沼郡三島町大字西方字居平の第一只見川橋梁へ行くことにしました。


色褪せて茶褐色になった枯葉がまだ残っていました。とはいえ今年の紅葉はずっとこんな感じだったので、言い換えれば何時がベストだったのか人によって違うかも知れません。


残秋峡谷 op.3-1」~ F10・SS1/250・ISO400 ~


車両は09:01頃通過の下り425D。高田カーブで上手く撮れなかった422Dの折り返し便となり、東北色を此処で撮ることが出来て良かったです。因みに此処からのフレーミングは例えば川霧の有る無しなどで大きく変わるように毎回毎回悩みます。


残秋峡谷 op.3-2」~ F10・SS1/200・ISO250 ~


此方の車両は09:21頃通過の上り426D。やや靄が残り空気感はベストではなかったものの最近の中では良い方です。加えて川面は穏やかでそれ也の写り込みとなりました。ただ役目を終えた茶褐色の枯葉には精気が無くベタッとした表情です。


こうして見ると矢張り赤い首都圏色は目立って良いです。首都圏色と東北色の連結は未だ見たことがないのだが、きっと素晴らしいだろうなと想像します。


以上で午前の部は終わりです。先週同様、沿線に撮る人の姿は見掛けなくなりました。実のところ風景写真は季節の合間など被写体に困ります。雪が積もれば積もったで山中には入れなくなるし、そういえばそんなとき以前はよく海に行っていたものです。


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