春潮に霞む神代の島

12日(土)、先週はいわき方面で夜の撮影を行い、今回は夜明け前に出向く。天気予報は晴れ、そして日の出06:32満潮04:06と状況としては良さそうな気配。暗い内にいわき市平薄磯字宿崎の塩屋崎灯台へ行ってみたが、波高く夜明け前の海岸に立つのは危険だと判断する。

従っていわき市久之浜町田之綱字網静の波立海岸展望台へと移動し弁天島を撮る。弁天島に立つ鳥居は東日本大震災の津波にも耐えたが、2015/10の台風で破損、翌年現在の位置に再建された。これは私見になるが、現在の位置になってからは遠くから眺めた景観が良いと思う。

暗い内から撮り始める。併しどうも鳥居に違和感があり立ち位置を右に左にと変える。その原因はモニターを拡大して分かったのだが、向かって左側、白矢印部分が欠けておりました。更に夜明け前から居座る水平線上の雲に終始悩まされることになる。下画像、日の出より10分程が過ぎ要約雲の上に太陽が現れました。


春潮やふた足先のさくら色」~ F10・SS15・ISO100・ND4+ND400 ~


撮影時間は06:50頃、太陽が水平線上から昇れば空が焼けたかも知れず残念です。だいぶ明るくなり二枚のNDフィルターを使用、計算上はND1600になると思う。あまりやりたくはないのだが、先述した鳥居の破損部は切った貼った系の修正を行った。構図は水平線を上下何れかの1/3の位置に置く三分割構図が良いとされるが、空の様子を顧みて1/2の位置としました。


続いて夜明け前の撮影を取り止めた塩屋崎灯台へ戻る。満潮時から三時間以上が経ち、そろそろ大丈夫かと思いきや高波が押し寄せ長靴が浸水しました。でも厳冬の水の冷たさとは異なり、思ったほどは気にならない温感です。


春陽は刹那の如し泡沫よ」~ F14・SS6・ISO100・C-PL+ND400 ~


波打ち際にて浸水しながら何とか三枚撮り即撤収しました。露出やフィルターなどなど色々と試したかったのだがこれまた残念です。併し色々試している内に太陽は上空に昇ってしまい、この構図の時がベストポジションだったのかも知れない。広角で撮ったのでどうしても歪みが生じ、今回はカメラ内のアオリ補正を使い現場で修正しました。


画像中央に見える堤防のようなものは、昔々この地域の住民が作った船着き場跡。この一帯は岩盤により形成されており、周囲には杭を立てた竪穴(「2015/09」の画像参照)が点在する。その竪穴には今も残るだろうか、数年前までは朽ちて根本だけとなった杭も確認できた。


これらは以前地元の方に伺った話しになり、東日本大震災により海岸は5mほど沈下した。つまり震災前にあった岩礁なども無くなり、ほぼ同じ立ち位置から撮っても異なる景観になる。


塩野崎灯台撮影後あちこち行く予定はあったのだが、何故だか急激な眠気が起こり早急に帰宅の途に就く。帰宅後三時間ほど眠るもイマイチ身体がはっきりしません。


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