秋ニ成ル朝

14日(土)、先週に続き奥会津です。山々が色付き始め暫くはこの奥会津紀行が続くと思います。とはいえその紅葉にはまだまだではあるが、ロケハンを兼ねての撮影になります。

この日の最初は大沼郡三島町大字名入字上居平の第二只見川橋梁と決めていました。始発の通過と日の出の時刻が重なりつつあるこれからの時期は朝焼けが美しいのだが、結論から云えば頭上の雲は焼けているものの東側の空に雲の出現がありませんでした。

撮影準備中、予期せず踏切の警報音がなりました。取り敢えずレンズを向けるとキハ110の東北色車両が05:36頃に下り方面に通過しました。いつも橋梁上はゆっくり走行するイメージがあり暗さもあって低速SSにしたのだが、考えてみれば乗客無しなのでそれ也の速度で通過し動体ブレ発生です。


考えてみると今まで始発便前の回送列車を見たことがありませんでした。どの駅までどんな理由で行くのかこの時点では想像が付きませんでした。


露寒に山は彩る」~ F7.1・SS1/160・ISO800 ~


車両は06:02頃通過の上り422Dです。朝焼けがないので空はフレーミングしていません。この時期の朝の色合いというか、前回upの画像タイトルのように色褪せた景観はあまり良くありません。加えて↓の動画でご覧頂けるように霞の影響か解像度も劣っています。


只見線を撮っていて川霧や山霧などなど、各橋梁では陽が射す前のこの霞というか湿度感が四季を通して存在し、私的にそのウェット感が朝の只見線のイメージのひとつになってます。


続いて第一只見川橋梁を西側から眺める大沼郡三島町大字西方字居平へ向かいます。先述したように紅葉は期待していないが、紅葉に向けてのロケハンです。それにしても此処も木々や枝々が伸びて来ました。引いて撮ると下側と左側に入り込んでしまいます。


秋ニ成ル朝」~ F10・SS1/200・ISO200 ~


車両は07:23頃通過の下り423D。橋梁付近には陽が射さず影の状態です。この状態で寄ると陰気な内容となってしまい、右上の陽光が当たっている山々もフレーミングし明暗差及び現況表現をしてみました。但しこうなると先程の左側の枝葉が写り込んでしまいます。現像時に除去してみたが却ってこれも現況かと思いそのままの状態でupします。


小さな秋」~ F10・SS1/160・ISO160 ~


車両は423Dから19分後、07:41頃通過の上り424Dです。やって来たのは朝の回送車両であった東北色のキハ110でした。故障なのかそれとも二両の予定であった上り始発便に二便目の一両を連結したのかなどなど、会津川口駅で見た訳ではないが色々と想像してしまいます。


423D撮影から僅かな時間で橋梁右側の林に陽が当たりました。橋梁背後の山々は一段と暗くなりこれは望遠だなとレンズを取りに車に戻りました。暗めの露出で撮影、現像時に明暗やコントラストなど肉眼で見た印象を元に部分毎の補正を行いました。


午前中最後の便は再び第二只見川橋梁だが、大沼郡三島町大字川井字天屋原の歳時記橋脇の山中から撮ります。此処からは第二橋梁を見渡せる立ち位置の他に、木々を前景に画作り出来るポイントが在りました‥と、過去形になっています。


というのも一昨年「2021/10/17」時点での撮影は良い感じであったが、矢張り木々が伸びて撮影不可となりつつあります。何れにせよ雲ひとつない晴天で陽射しが強く、時間消化撮影となりました。車両は上画像09:05頃通過の下り425D、下画像09:17頃通過の上り426Dです。

第二橋梁を後にし只見方面へ向かいます。その途中あちこちを散策、すると画像のような状況を見つけました。この場から20mほど先は民家なのだが、今年は熊の目撃・被害が多いようです。只見町では防災無線でリアルタイムの熊目撃情報が流れていました。

本数の少ない只見線だが特に只見側では顕著です。午後の便は15:00前後となり、それを逃すと現在は暗くて撮影出来ません。という訳で画像は大沼郡金山町大字滝沢字新田を只見川側から見ています。集落の奥は国道252号線です。来年撮ろうと思っていたのだがまだ刈り取りが終わっていませんでした。画像の石碑は只見線が不通となった平成23年7月新潟・福島豪雨の際、只見川の最大水位の印です。


老婦人の夏」~ F10・SS1/320・ISO250・C-PL ~


車両は14:56頃通過の上り430D。写ってはいないが画像右には田沢踏切があり、その先の会津大塩駅までは凡そ700m程でしょうか。只見では刈り取りが終わっていない田んぼを多く見掛けたが、この田んぼでは手前側の稲はだいぶ色褪せていました。


初めての撮影なので間合いというか車両を置くポイントが分かりません。大体のイメージで構図を決めた次第だが撮影前から中央にある木と電柱が気になりました。帰宅後PCで連写した画像を見ると本来は車両をもう少し中央に置きたいところだが、矢張りそれらの存在が流れを阻害しているようです。


因みに順光、且つ陽射しが強いのでCP-Lを使用しました。併しながらその効果でコントラストが強くなり現像時に-補正しています。次回撮影時は立ち位置や構成を考えてみます。


最後は南会津郡只見町大字蒲生字沖新田の叶津川橋梁です。時間的に逆光で撮るつもりでいたのだが、車両通過時はかなり傾きイメージする構成とはならないことに気付く。従って通過間際までああでもないこうでもないと立ち位置や構図が決まらずでした。つまりは素早く移動し橋梁の西側から順光で撮った方がまとまりが良かったかも知れません。


橋梁を透かして秋陽仕舞う頃」~ F10・SS1/125・ISO400 ~


車両は16:14頃通過の下り427D。構図が決まったのは車両通過の二分前でした。1/3を占める空の面積故に躊躇していたのだが、僅かではあるものの雲の存在があって決めました。もしその雲が無ければ車両に寄ったフレーミングになっていたと思います。


撮影を終え機材を片付ける頃に太陽は山に沈みました。ということはこの車両通過の時間帯は次第に夕焼けになるということであり。それを知ることだけでもロケハンの意義があります。所で↓動画でご覧頂けるが長い汽笛が二度続きます。線路上に何か動物が侵入、それとも橋桁の近くで不審な動きをする私が怪しかったのだろうか。


さて日中は気温が上がりシャツ一枚だったが、この時間帯になると風が冷たくなってきました。朝早くから奥会津の景色を見ていると夕方には紅葉の色付きが進んでいることに気付きます。また金山町方面と比較し只見町は色付きが早く今月末頃には良い感じになるのではないか‥と、私的奥会津紅葉予想でした。


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