川霧の季節を想ふ

今回は二年前の2021/06/20に撮った画像を二枚再upしますが、六月中旬となり奥会津の川霧はどんな具合になっているでしょうか。この時期は週末になると02:30に起床し現地へ向かい、到着後に各地の霧の状態を確認し始発の撮影ポイントを決めていました。


色淡き朝は夢む」~ F8・SS1/160・ISO400 ~


車両は撮影当時05:42頃通過の上り422D、二年前にupした画像の別カット=連写した中の一枚です。撮影記は「奥会津に川霧の季節がやってきた」。その撮影記に書かれているように、深夜まで降っていた雨が上がり、真夜中に外に出ればモヤッと生暖かく、川霧発生は間違いなく鉄板かと奥会津に向かいました。


併し到着すれば期待の程ではなかったものの、大沼郡金山町大字水沼字沢東、第四只見川橋梁の俯瞰ポイントを見上げればホワイトアウトで何も見えません。これでは撮影は無理かと眺めている内に少しずつ霧が流れ始めダメ元でポイントへ上りました。


川霧の季節、この場所は週末の度に数年通いました。それでも気に入る景観に出合えるのはひと夏に一度か二度です。何度も書いているように川霧は生き物のように川面を這います。列車通過の数十秒前までは絶景の眺めに気持ちが昂るも、通過時にはホワイトアウト、ないし霧が流れてしまうなどなど思ったように行きません。こんなことが毎回続くと撮影に辟易し否になってしまうこともあったが、それでも時を置き気持ちを更新し通いました。


二年前のup済み画像との違いは霧の色合い補正となり、ちょっと分かり辛いかも知れません。肉眼で見る霧は白だが、早朝で色温度が高いこともあり画像は青っぽくなります。そこで色温度や色調などを補正し見た目に近付けてもそれはそれで何故か違和感が残ります。


つまり画像で見た場合、白い霧よりやや青味を帯びていた方が写真としては適しているのではないか‥と自問自答の結果、今回のような色味としてみたけれど、おそらく各々考え方が異なると思うのでご意見を聞かせて頂ければ幸いです。


爽風はこぶ」~ F10・SS1/400・ISO160 ~


奥会津での撮影を終え大沼郡会津美里町雀林番常免に来ました。雀林踏切周辺で残雪の飯豊山をバックに画作り予定であったが厚雲に姿が見えず、反対の南側の山々を背景に田園を走行する様子を撮りました。車両は撮影当時10:10頃通過の上り426Dの追っ掛け構図です。


撮影時、四辺をややトリミングしてupしていたが、出来る限りトリミングは避けたいので再現像してみました。再現像を行う際、シアンが強い色合いを補正しながら、空や田んぼのブルーを損なわないように調整しました。


撮影記では毎度書いているが、会津=雪国といったイメージで夏の会津に来ると大変なことになります。特にこの会津盆地での撮影は田園から立ち上がる湿度に加え、日陰が全くなく下手すると体調不良に陥ります。併しながら撮影した六月頃はタイトル通り爽やかな風が吹き交い、新田と山々がとても美しい季節です。


この2021年の川霧発生は早く、五月末には「新緑と川霧のコラボ」となりました。併しながらタイミングが合わなかったのか、その後はなかなか良い条件の川霧に出合ず仕舞いとなりました。そんな中で「色淡き朝は夢む」は唯一というか、自己満足できる画像となりました。


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