秋浪やのたり黙して人遊ぶ

21日(土)、久しく続いた奥会津方面だが、紅葉にはちょい早いということでがこの週末は浜通りに行きました。天候も良く長らくタイミングが合わない日の出を期待しての撮影です。

日の出日の入時刻方角マップ」という便利なサイトがあります。緑の矢印を目的地(撮影ポイント)へ移動し、日にちを入力すると日の出日の入りの方角が赤線で明記されます。それによるとよく行く相馬市尾浜の鵜ノ尾埼灯台脇に十月と二月の末頃に太陽が昇るようです。

という訳で10/01以来の相馬市尾浜字松川のカゲスカ海岸になります。併し到着してみれば残念なことに鵜ノ尾埼灯台はメンテナンスか補修なのかは不明だが足場が組まれていました。更にはどうも雲の状態が宜しくないです。低い雲が垂れ込め日の出前、そして日の出後に露出やフィルターを取り換えながら撮るものの私の腕では如何ともし難い景観でした。


「海にいるのは浪ばかり」~ F10・SS5・ISO200・ND100 ~


波の形状などを考量しながらかなりの枚数を撮ったが全く面白くないです。従ってこの画像は視点を変えて撮ったものだが、雲が流れ状況が良くなるまでこんな画像を撮っていました。それにしても水平線上の厚い雲を見ながら試行錯誤の撮影となります。


けふの朝」~ F14・SS1/200・ISO200・C-PL ~


日の出から15分経つと幾分空の様子が改善されてきました。途中で撤収しようとしたが、しつこく居座って良かったような悪かったような内容の景観です。足場が組まれた灯台はシルエットとなり目立たなくなってはいるがこれは矢張り心残りです。


次に灯台と太陽の位置関係がこうなるのは四ケ月後の二月、懲りずにまた来ようと思う次第だが、日の出の景観に恵まれない撮影がずっと続いています。


相馬市から国道六号線を南下しいわき市久之浜町田之網字横内の弁天島に来ました。何年前だったか遠くから望遠で撮ったことはあるが、目の前に立つのは数年ぶりになる。この日の洋上の空はずっとこのような感じであり、長露光撮影を促しているような状況でした。


神在ル島 ①」~ F8・SS2・ISO200・C-PL+ND400 ~


神在ル島 ②」~ F8・SS4・ISO200・C-PL+ND400 ~


言い換えればこの雲が無ければ撮っていなかったかも知れません。寄せては返す波の状況を見ながらシャッターを切るのだが、久しくこのような撮影から遠ざかり以前の感覚がなかなか戻りません。数枚撮った中から波と雲の形状が良いもの選択したが、つまりどちらかが気に入らずボツとなった画像も多々あります。


弁天島は震災の津波により島へ続く欄干や歩道橋下にあった飲食店は倒壊したが、鳥居や島の姿に変わりはなく神々しさを感じる場所でした。残念ながら2015/10の台風で鳥居は倒壊、元あった場所から現在の右隣りに移築されるが、この地に立つとそんな事柄が頭を過り、単に風景写真として撮るだけでは済まないような思いになります。併しその方法というか手段が未だ分からずに時間だけが経過しています。


久之浜町から海沿いの県道382号線を使い塩屋埼灯台へ向かいます。この道も久しぶりに通ったがだいぶ様変わりしていました。新たな堤防が続き見通しは悪くなったものの、各所に車を停め海岸に降りられるようになり、震災後の瓦礫が山積みなっていた頃とは全く異なります。

撮影はいわき市平豊間字塩場にて、塩屋埼灯台と豊間漁港を背景にサーフィンに興じる人々を交えて画作りしました。以前と比べ女性サーファーが増えたように感じるのは気のせいか。所でふとウェットスーツって黒しかないのかな‥と、疑問に思った。


秋浪やのたり黙して人遊ぶ ①」~ F8・SS1/500・ISO200 ~


秋浪やのたり黙して人遊ぶ ②」~ F10・SS1/400・ISO200 ~


上空の雲は此処でも良い感じです。因みに予測できない動体なので手持ち撮影になります。同じ晴れ空でも夏の突き刺すような光や湿度感と異なり、春や秋は撮影が上達したのかと錯覚する程の色合いや透明感があります。この二画像を撮る際もファインダー越しに澄み切った空気感や色彩感が伝わってきました。


夕方以降の夕照や夜の海撮影のため暫し休んでいたところ、厚雲が流れ込み雨となりました。結構勢いがあり撮影は出来ないと判断し帰路につきました。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。