変わり行く奥会津の季節

18日(土)、夜明け時の長床での撮影を終え只見線撮影にスイッチします。所々で雨が降ったのか道路が濡れ風が冷たいです。紅葉の時期が終わり11月半ばを過ぎた奥会津は空模様が変わり易く、いよいよ冬の様相が強くなってきました

最初は河沼郡柳津町大字細八字大巻甲にて柿の木と共に撮ります。ビジュアル的にも良い感じの二本の柿の木だが、一昨年だったか根元から伐採されました。桃栗三年柿八年と云うけど、短期間でこの画像まで育つものなのだろうか。それとも一昨年のことは記憶違いなのだろうか、何れにせよ枝ぶりなどは以前とは異なって見えます。


霜始降 op.2」~ F10・SS1/250・ISO400 ~
車両は08:03頃通過の上り424D。待機中、太陽は出ているのだが風は冷たく寒いです。霜が降ったのか足元の草々は白く尚のこと寒さが募ります。土曜なので一両編成だと思っていたところ東北色の車両がやって来ました。


↓動画でご覧頂けるように、車両通過の頃は太陽が高くなり手前側の霜が降った草々の色合いが復活してきました。従って通過前に撮った日陰時の画像とレイヤー合成しています。


この一帯には柿の木が点在しており以前は近付いて撮ることが可能であったが、昨今は電気柵が設置され各所を周ってみるがどうもイマイチであり、以前より気になっていた河沼郡柳津町大字細八字下平乙の細越街道踏切に来てみました。


車窓から見る分には何か惹かれるものを感じるのだが、いざ車を降りてみるとまるで違う雰囲気です。併しながら列車通過の時刻が迫りモノは試しで撮ることにしました。


雨上がりの寒々とした朝」~ F10・SS1/250・ISO640 ~


車両は08:40頃通過の下り425D。日陰の寒々しい景観の中に首都圏色の車両がやってきました。その存在を引き立てるように全体を暗く補正しました。11/16に撮った「小春日和の午後 op.2」と同じくネット上などでは見ることのない場所・内容かも知れません。言い換えればこれから雪が降ると駅や踏切などでの撮影が多くなるような気がします。


次の予定は特になかったのだが、折角の首都圏色なので大沼郡三島町大字早戸字滝原の第三只見川橋梁で待つことにしました。今年は映えなかった奥会津の紅葉だが、第三只見川橋梁では比較的良かったと聞きます。


到着してみれば正にその通りというか、だいぶ散ってはいるものの陽光射す彩りはまだまだ美しかったです。撮影準備中に下画像09:08頃通過の上り426Dがやって来ました。


残秋渓谷 op.2」~ F10・SS1/250・ISO320 ~


車両は09:18頃通過、「雨上がりの寒々とした朝」で撮った下り425Dです。橋梁の全容をフレーミングせず陽が当たる右側の山を主に画作りしました。二週間ほど前はこの橋梁では多くの方が撮っていたがそれだけの理由があったようです。そして今、訪れる人は居なくなり次第に山々は褪せて行くのでしょう。


ここ暫く午前中の最終便となる425Dを撮った後は只見方面へ行っていたのだが、ちょっとお疲れ気味というか気持ちが乗らず、会津川口駅で折り返す首都圏色の車両を撮るポイントを模索しながら私も折り返すことにしました。


色々と考えた結果、撮影としては昨春以来となる大沼郡会津美里町字船場の向羽黒山城跡としました。下画像は駐車場から見た西側の光景です。彼方に見える山々の裏側は三島町方面になります。おそらくこの眺めは500年前から大きく変わることはなく、当時の人々はどんな思いで見ていたのだろうと推測すると感慨深いものがある。

撮影は本丸があった一の曲輪跡ではなく二の曲輪跡からになり、そこには熊の糞が沢山ありました。向羽黒山は田園と集落に囲まれているのだが、南側は県道23号線を跨いで南会津へと続く山々が連なり、おそらくこの一帯を行き来しているのだろう。

此処からは只見線の二地点を俯瞰できます。上画像の矢印は大川橋梁、下画像は北会津受水塔になり、受水塔の右側は直ぐに会津本郷駅になります。東側には会津鉄道の門田駅があり、「一ノ堰羽黒墓地の種蒔桜」の傍らを行く車両の撮影が可能です。


因みに昼過ぎの只見線が上下一便ずつ通過する間に会津線は二往復半の運行があり、鉄撮りとしては一粒で二度‥いや、それ以上においしい場所です。


やってきたよ寒太郎」 ~ F10・SS1/500・ISO200 ~


車両は大川橋梁を走行する13:16頃通過の下り427D。画像奥の大きな建物はオリンパス会津工場、その左側は国道118号線(若松西バイパス)です。只見線は山や川を走るイメージが強いけれど、会津若松を起点とする路線なのでこういった一面を持ち合わせます。


先述したように変わり易い冬の空、ちょっと前までは晴れていたのに次第に雲が広がりました。更に高い所だからか風が強く寒太郎のお出ましといったところです。


受水塔のある町」~ F10・SS1/400・ISO500 ~


此方はやや遅れ14:06頃通過の上り428D、会津川口駅で折り返した首都圏色の車両です。この風景に柿色の車体が映えるのではないかと思った次第だがどんなものだろうか。↓動画でも風が強いことが分かるけど、ブレブレの中でよく撮れたなと我ながら感心します。


このポイントからの撮影は望遠一択、300mm以上が必要です。車両に近付きたいのであれば幾らでも焦点距離の大きいレンズになります。また汽笛が鳴れば分かるもののそれ以外は車両が近付く気配を全く感じません。今回のように風が吹くと尚更、通過予定の時間となれば目を凝らしてファインダーなり景色を見続ける必要があります。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。