晩秋の相双いわき方面

25日(土)、晩秋の相双、いわき方面へ行ってみました。撮影目的は二ヶ所あり、天気予報は晴れなのだが天候次第では変更する予定。途中の阿武隈山系では雪がちらつく。積もるような降り方や気温ではないが、タイヤ交換がまだなので行けるところまで行こうと東北中央自動車道で相馬市に向かえば、次第に雪は止み星空へと変わった。

まずはいつもの相馬市岩子字宝迫へ行ってみます。 前回前々回の撮影記でも書いているように、この場所ではずっとイメージする朝陽に恵まれません。画像のようにこの日も左側の厚い雲に邪魔される続ける撮影となりました。


白い朝」~ F10・SS15・ISO200・ND100 ~


文字島周辺から南側を向いて撮りました。先述した東側の厚雲が撮りたい構図の中で邪魔になります。水平線上の赤味を帯びた雲を表現するには暗い露出が適しているが、そうすると全体が重々しくなってしまいます。従って赤味は薄れてしまうが逆転の発想でハイキーで撮ってみました。時間が経過し厚雲の姿は幾分薄れ、長露光によって尚のこと重々しさが解消されたように思います。


沈黙の朝」~ F10・SS1/2.5・ISO100 ~


「白い朝」とほぼ同じ立ち位置で東側を撮りました。此方はまだ厚雲に覆われその下では雨が降っているようにも見えます。何もない殺風景な眺めながら何故か惹かれました。撮影は日の出前の06:10頃、タイトルのように静かで穏やかな内海はそのぶん何もなく、そしてご覧のような厚雲広がる沈黙の景観でした。


「仄かなる...」~ F10・SS1/50・ISO200 ~


場所はちょっと移動し相馬市岩子字中島になります。北側の別の景観を撮るつもりだったのだが、東側の空が赤々と染まり被写体変更です。併しながら太陽は現れる前に雲間に隠れご覧のような画像となりました。仄かとは「僅かにそれと認められる様」といった意味になるが、全くその通りの内容です。


以上で岩子周辺での撮影は終わりになるが、全体的に消化不良といった内容です。気付けば珍しく釣り船などの出港がなく、「沈黙の朝」で記したようにとても静かな朝でした。さて空は雲が流れ少しずつ太陽が顔を出しこの日一つ目の目的地へ向かいます。

最初の目的地は相馬郡新地町駒ヶ嶺字白薄の”白幡のいちょう”です。前回は2021年に来ています。ちょっと早かったか色付きはまだまだこれからといった感じです。見頃は例年11月末から12月初めと云われるが、2019年は11月末日に散ってしまったりと自然に例年通りといった言葉は通用しません。

根元の草が綺麗に刈られ新たな案内板が立っていました。このイチョウはライトアップなど飾り気無しで、畑の傍らに育つ野趣味的な容姿が私的には好きだ。そして私はいつも右後ろ側から撮るの定番なのだが、今年はその画像のupは見送ります。

これが右後ろ側から撮った画像だが、葉数が多くなり鬱蒼となってしまいました。2017年に枝打ちを行ったようだが、二年前の訪れた際と比べても景観はまるで違います。また以前は鳥居の右側後方に杉林があり送電鉄塔を上手く隠していました。


遍 照 op.2」~ F14・SS1/100・ISO200 ~


そんな訳で今回は左後方から撮りました。色付きはまだまだだが何れにせよ全体像を撮らないので影響はないです。左右どちら側から撮っても陽光の射し込み具合が肝というか、晴れの予報が何よりの撮影条件です。


とはいえ朝から大きい雲が流れ太陽が顔を出すのを待っての撮影となり、タイミングがなかなか合いません。この画像を撮った後はまた雲が現れいよいよ根負けし撤収しました。


国道六号線を南下しいわき市へ向かいます。次の目的は夕刻なのでそれまであちこちを見て周りました。立ち入り出来なかった海沿いに行けるなど、以前ほどでないが新たな道が各所に設けられている反面、大熊町や富岡町の一部には未だ帰宅困難地域が存在する。

二つ目の目的地は岩間海岸を見下ろすいわき市岩間町輪山です。此処から夕照の波を撮るのだがいわき市は強風注意報が出され、高台は尚のこと風が強く寒いです。立ち位置は墓地の中になり一部を拝借し三脚を立てます。


九月中旬に訪れた際、大雨が原因で流れ着いたドラム缶などの大型ゴミが砂浜に散乱しており、それがずっと気になっていたが奇麗に撤去されていました。


「夕 照 ①」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


「夕 照 ②」~ F10・SS1/400・ISO200 ~


時系列は前後し②は太陽が沈む前で①との色合いは全く異なります。残念なことに撮影時は満潮ではなく波は砂浜の奥までは打ち寄せません。満潮で波が高い場合は②のように縦構図で撮った方がその姿を上手く表現出来ます。


これらは今まで何度か撮った内容だが、その時折りにサーファーや釣り人が波間に居ることもあり今回は釣り人が一人。併し特に①の際などは画的に良い所に立つことは無かった。


此処での撮影を終え次に夜景を撮るつもりでいたのだが、風に吹かれ身体は寒くて寒くてやりきれぬ、更にその強風で長露光で撮る夜景は無理だと判断し帰路に付きました。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。