日本の滝百選、石川郡玉川村”乙字ヶ滝”

03日(木)、毎年寒い時期に撮っている石川郡玉川村大字竜崎字滝山の乙字ヶ滝。いつもは陽が射さない早朝に行くのだが、この日の天候は曇りの滝撮り日和であり昼前に現地着です。

↓下記はwikからの引用です。


乙字ケ滝(おつじがたき)は、福島県須賀川市と石川郡玉川村の間を流れる阿武隈川にかかる滝。日本の滝百選の一つにも選ばれている。名前の由来は水が乙字の形をして流れ落ちることに因んでいる。また、乙字ケ滝周辺では阿武隈川が「Z」もしくは「乙」の字に大きく屈曲して流れている。滝幅の広さから「小ナイアガラ」とも呼ばれている。


落差6m、幅100m。滝の近くには、松尾芭蕉がこの滝を訪れたときに詠んだと言われる「五月雨の滝降りうづむ水かさ哉」の句碑がある。滝不動尊や聖徳太子石像などがあり、公園として整備されている。


江戸時代には、白河藩により、滝の下で村民が鱒や鮭、鮎などを捕ってよいとされたが、初漁の魚は殿様に献上することになっており、初漁近くなると藩士が近くに詰めた。その滞在費を持つ代わり、他の賦役は免除されていた。

この一帯は2019年10月の台風19号で大きな被害を被り、滝見不動堂は倒壊し下流まで流されてしまった。現在は新たなお堂が建立され川沿いの崩れた箇所も補修済みとなっている。

台風前は柵付近の松の幼木や雑草が年々伸び、折角の滝が見辛く撮り辛い状態だった。不謹慎ながら台風の際に流され幾分景観が広がったものの、2020年の二月頃だったか玉川村に改善をお願いしたところ、それが功を奏したのか綺麗になって視界は良好、今迄と異なる立ち位置から中望遠での撮影も出来るようになっていた。


何故撮影は冬季だけなのか、一番には厳流の美しさがあるように思う。そして日本の滝百選とはなってはいるが、人口密度の高い地域を流れる川なので水質は宜しくない。夏になると流れは緑色になり、加えて臭気もあって撮影意欲が湧かないからだ。

さて水辺の撮影に欠かせないC-PLフィルターの効果についてちょっと書きます。ご存じのようにこのフィルターは回転枠を操作して偏光効果を調整するのだが、効果がMAXだと上画像のように照り返しが除去され岩々が黒く描写される。下画像は-効果状態。此方はMAX状態に反し照り返しを助長する効果があり、度合いは現場の光具合と撮影者の好みに寄るだろう。私的に効果MAXの黒い状態は避けたいので中間周辺で撮ることが多い。因みに両画像とも同じ露光だが、当然ながら効果の違いにより明暗も変わってくる。


因みにSSは水流の状態と滝の形状を確認してから決める。水量の多い場合、あまりにも低速にすると雲や綿のような形状となり躍動感が失われます。特に乙字ヶ滝のように落差がないと尚更です。従ってこれも撮影者ないし表現の好みとなるが、個人的に滝の撮影は1/10周辺からスタートします。


寒 瀑 ①」~ F10・SS1/10・ISO125・C-PL+ND8 ~


寒 瀑 ②」~ F10・SS1/10・ISO125・C-PL+ND8 ~


結果的に二画像とも同じ露光となりました。横構図の①は滝名である”乙”を意識してフレーミングしてみたが、これは視界良好となって撮れた構図、立ち位置です。一見するとモノクロのようだが、彩度を落としピンポイントでコントラストや明暗を補正した。


滝の撮影は現場を離れ難い。というのも同じ露出で撮っても水流の様はその度に変わるからだ。そこがデジカメの最大利点とでもいうのか、撮っては確認を行えるのでもう一枚もう一枚とキリがない。更には構図や露光を変えて撮り始めると本当に後ろ髪を引かれる思いだ。


↓五年前の動画をupします。


@写真タイトルをクリックすると、フォト蔵の大きい画像が別タブで開きます。