相馬市岩子 松川浦

立秋を過ぎ、この数日の明け方は肌寒い。さて山の日の本日、山ではなく夜中から海に出掛けてきた‥とはいえ、長居はせず一箇所撮影後即座に直帰する最近の撮影スタイルだ。
場所は秋から冬の撮影が多い相馬市岩子字坂脇の松川浦、天気予報だと明け方は曇りのようだが、日の出時は運よく雲間から太陽が現れた。

半年以上ぶりに訪れ眺めてみると、3.11で壊滅的被害を被った沖合いの大洲道路(下地図黒線)の復旧工事がかなり進行しており、望遠だとその様子が写り込んでしまう。

赤丸が撮影位置となり、そのちょっと上の湾内はおそらく磯部漁港、常に小型の漁船が多数停泊している。青丸は文字島と云われる小さな島が二つあり、3.11以前、周辺には小舟を繋ぐMy埠頭が並ぶ長閑な沿岸(2013/02「沈黙の午後)であったが、今は護岸工事がほぼ終わり車内からは海が見えない状況になってしまった。


汽水湖である松川浦、特に南側は風があれば小波が立つくらいで、その穏やかさから海苔の養殖などが盛んであった。先に大洲道路について触れたが、その道路に立ち、西側の山間に沈む夕陽と養殖場の風景がとても綺麗だったことを覚えている。

工事が終わり走行可能となるのは何時なのか全く分からないが、今程の夕景を早く見たいと常に思いながら気が向くと足を運んでしまう。


そらはけふ紫苑色らし~ F8・SS1/10・ISO200・C-PL+HALF ND4 ~


日の出の撮影は久々なのでタイミングというか構図というか、感覚が甦らずちょっと手間取る。特に水平線は二分割or三分割と悩むのだが、結局はその時の波や雲の表情次第で最初からは決められない。更に太陽が昇る前も数枚撮ったが、暗さもあって海面の杭にピントを合わせるのが面倒だった。


汽水湖である松川浦は穏やかであるが暫くすると風が吹いて小波が立ち、空や海面の色具合が綺麗なグラデーションを見せ始めた。咄嗟にレンズやフィルターを選択しシャッターを切る。WBは青色表現のため3900k周辺。今回広角で撮った理由は望遠になると沖合いにある中洲道路を工事する重機などが写りこんでしまうためだ。とはいえ広角であってもシルエット的に写ってはいるものの、復興が現在進行中であるという現実的内容も踏まえ修正は行わなかった。


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