秘境って何だろう‥と、ふと思ったりする

13日(日)、”秘境”‥只見線やその駅などなどをそのように称すことがある。実際私もタイトルに使ったことがある。併しよくよく考えてみれば言葉の持つニュアンスやイメージが先行し、本来の意味をよく知らない。


そこで調べてみれば”外部の人が足を踏み入れたことが殆どなく、まだ一般に知られていない地域”と記され、つまるところ只見線は秘境の部類に入らないのではないか‥などと思いつつ撮影に向かう。


今回の撮影場所は以下の三ヶ所。


1.大沼郡金山町大字中川字大田面 中川集落
2.大沼郡三島町大字早戸字居平 早戸駅俯瞰
3.大沼郡会津美里町鶴野辺杉ノ寄乙 春日神社


まずは金山町で各撮影場所に行ってみるが、川霧が立っている訳でもなく定番の中川集落を撮ることにした。本来なら稲がもっと伸びた頃が良いものの、二か月ほど早いフライングゲットとなる。因みにいつもは画像の国道252号線から撮るのだが、今回の立ち位置は田んぼに降りた畦道。


此処での撮影、いつも国道沿いの佐藤農機さんに車を停めてもらう。この日は朝が早くまだ居られなかったが、待機中に後ろから声を掛けられる。佐藤農機さんとは顔馴染みというのかちょっとした世間話しの後に停車の許可を頂いたが、毎回気兼ねなく置いていいよと云われ、前回も書いたが奥会津の方々は優しいのである。


「水無月の朝」~ F10・SS1/160・ISO320・HALF ND4 ~


車両は画像のちょっと右側にある会津中川駅05:37発の上り422D。背景の空と輝度差が生じるためHALF NDを使用。国道から撮るのと畦から撮るのとで高低差はあまり感じられないが、微妙に横の広がりが異なるように感じる。


毎年必ず撮る風景であり、個人的には奥会津の原風景そのものだ。そこには自然と生きる人々の生活があり、山間や橋梁のそれこそ”秘境”に留まらない只見線の魅力を感じる。


続いて大沼郡三島町大字早戸字居平の早戸本村へ向かい、細越橋梁(めがね橋)や早戸駅を見下ろす。因みに此処は先月初旬以来となり、あまり人が来ないのか雑草や枝が伸び腰に下げたナタを使って先に進む。


所で上画像の赤丸部分は夢幻郷の船着き場だが、コロナの影響で観光客は訪れず、これを機に現在は改修工事が行われている。此処に来る前に立ち寄ると下画像のように立派に整備されつつあり、完成は来月末となっていた。

細越橋梁及び早戸駅俯瞰ポイントは二か所。上画像から早戸駅は見えないものの、細越橋梁にポイントを置くなら此方の立ち位置が適している。


Parallel」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


車両は画像手前にある早戸駅07:26発の上り424D。初めは細越橋梁を中心に画作りする予定であったが、望遠だと朝もやで鮮鋭さがなくなってしまうため視点を変えた。↓動画でご覧いただけるように、奥行きのある景観であり今回は車両の位置毎にピント合わせた。


六月の蒼くて深くて遠い朝 ①」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


六月の蒼くて深くて遠い朝 ②」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


約10分後、同駅07:47発の下り423Dを別ポイントへ移動して撮影。この頃になると光の具合や川そして緑の色合いなどなど素晴らしい眺めとなり、ドキドキしながら列車が来るのを待ちました。タイトルに秘境を使おうかとするも、先述した意味とは矢張り違うよなぁ‥と、その時に見て感じた通りの内容になる。


撮影を終え車に戻る。おそらく気温はそれ程ではないと思うが、ずっと木陰にいたせいもあり奥会津特有のジリジリした太陽が照り付け、夏の訪れを身を以って感じた。


最後は帰路の途中になる会津美里町の春日神社へ寄る。「Parallel」で撮った424Dに間に合うかなと中田踏切で一旦停止すると警報が鳴り、すぐさま車から降りて近付く列車を手持ちで撮影した。


白 日」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


踏切の近くから手持ちで撮った画像。車両は先に記したように「Parallel」と同じ424D、通過は08:30頃。急遽カメラを構えた次第だが、たまたま左側に鳥居が収まった。


上画像は「白 日」で写っている鳥居。下画像の車両は10:07頃通過の上り426D。桜が咲けばそれを撮り込むなどあるものの、今の季節は葉が茂り画作りが厄介でした。


所で春日神社周辺の住所は面白い。グーグルマップで調べるとこの一帯は会津美里町鶴野辺沖中田だが、神社境内は会津美里町鶴野辺杉ノ寄乙となり、更に神社に面した線路沿いは会津美里町鶴野辺籠田乙となっている。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。