夏の会津盆地、望遠レンズは描写力が劣るのか

03日(土)、川霧が立ち易い条件が続くものの、先週と同様に今回もイマイチ感が残る。おそらく気温や湿度が大きな要因だと思うが、各所で山霧は盛大に立ち上っていた。その山霧の良い景観を期待し、会津川口駅東側俯瞰ポイントである大沼郡金山町大字川口字館越へ向かうが、到着してみれば霧は流れるどころか益々濃くなり、一旦山を下り大沼郡金山町大字水沼字沢西の水沼橋から第四只見川橋梁を撮ることにする。

画像のように川霧ではなく山霧の様相が濃く、それでも一時はなかなかの景観になるが、最終的には↓動画のように暗くはっきりと見えない状況になった。


驟雨烟ル」~ F8・SS1/160・ISO640 ~


車両は05:42頃通過の上り422D。先述したような状況につきコントラストや色合いを補正。すると盛大にノイズが発生、被写体がほぼ霧なので尚のこと目立つ。取り敢えずノイズ除去を行うが、プリントを行うのであれば四切りが限界か。


さて此処は第四橋梁の有名撮影ポイントであり、数名のカメラマンがやってきた。多くは関東Noの車であるが、直ぐ近くには水沼公園の駐車場があるのに歩道を跨いでの駐車、更にはマスクもせず大声で会話するなどマナーが宜しくない。


先程の会津川口駅の東側俯瞰ポイントへ戻る。時折り陽光が射し晴れては隠れるを繰り返し、その僅かな間隔で急々に撮影する。それにしても下部の樹木がだいぶ伸び、何れ見えなくなってしまうかも知れない。


「山霧流ルル」~ F10・SS1/160・ISO200 ~


停車中の車両は上りの二便目、同駅07:06発424D。始発便と次便が並ぶ景観を撮りたかったのだがそれはまたの機会に。霧の状態次第で縦構図も撮るつもりながら、霧の流れが速く画作りの余裕がなく、この画像を撮った後は更に濃いホワイトアウトとなった。


此処から眺めていると、川口駅周辺は今様の家々が並んでいることに気付く。近距離、且つ同じ只見川沿いでありながら中山及び大志集落の昔ながらの家屋とは景観が異なる。撮る側としては当然後者が良いのだが、この違いは何だろう‥と、ふと考えてみたりする。


次は山霧期待で先週に続き大沼郡三島町大字早戸字滝原の第三只見川橋梁へ行ってみるが、山霧は無く一応撮るに留まる。車両は会津川口駅に停車していた424D、通過は07:32頃。

続いてこれも先週同様に大沼郡会津美里町新沼尻の高田駅付近にて、08:35頃に通過する先程の424Dを待つ。望遠にて上画像を撮ってはみたが、等倍で確認すると列車も家屋も輪郭が崩れ鑑賞に堪えない。


大沼郡会津美里町八木沢字七窪の蓋沼森林公園からも望遠で撮るのだが、はっきりくっきりしない画像となることが多い。これは私見なのだが、田園が広がる会津盆地は暑くなると一斉に水田から蒸発し、光が屈折するのではなかろうか。実際この日も強い陽射しで暑かった。先週も同様の天候であったが、標準レンズの画角なら影響は少ないのかも知れない。

以上の事柄を踏まえ、大沼郡会津美里町寺崎宮ノ前で10:10頃通過の上り426Dを待つ。此処は寺崎踏切周辺となり、上画像右側の木立ちは下画像の稲荷神社。

此処からだと先に述べた蓋沼森林公園(白丸部)がよく見える。そして毎度のことだが会津盆地はジリジリと暑く、私見で述べた蒸発説もまんざら見当外れでもないのか、モワッと立ち上る湿気を強く感じる。


「会津野ヲ行ク op.3」~ F10・SS1/500・ISO200 ~


青空に点々と浮かぶ雲になかなかの景観であったものの、車両通過時はモクモクとした雲に覆われる。通過前に状態の良い空を撮ってありレイヤー合成も考えたが、モクモク雲のままを選択した。列車が寺崎踏切を通過する辺りを想定、併し踏切施設や電柱などの障害物がやや多めかもだが、遠景なので然程も気にならないか‥と、これまた私見。


という訳で今頃の会津盆地撮影、望遠レンズはちょっと注意を要する。少しでも風が吹けば蒸気は流れると思うが、夏場の盆地って何故か風を感じないような気がする。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。