時 雨

12日(金)、・・・秋の終わりから冬の初めにかけて、すなわち11月初旬の立冬の前後は雨が少ないように思われがちだが、日本海側や京都盆地、岐阜、長野、福島などの山間部では突然、空がかげったかと思うとハラハラと降りだし、短時間でサッとあがり、また降り出すといった雨にみまわれることがよくある・・・


先週ホワイトアウトで撮れなかった第四只見川橋梁に向かう。午後からの撮影になるが、正にこの日の奥会津の天候は時雨だった。目まぐるしく晴れ~曇り~雨を繰り返し、構図や露出は列車通過直前まで決まらなかった。

第四橋梁撮影前、大沼郡金山町大字川口字館越にて会津川口駅の俯瞰撮影を行う。前回7月以来となり、夜景として始発便と次便が並ぶ様を撮りたかったのだが、この時期の暗い山中に入るのは矢張り気が引ける、且つ毎回山霧に遮られ実現しないでいた、


以前も記したが茂みにより見通しが悪くなってきている。このままだと何れ駅付近は隠れてしまいそうだ。そして今年もそんな季節になったのか浚渫船が作業しておりました。会津川口駅と大志集落付近に各一隻ずつ確認、私の記憶では年を越しても作業は続く。


「暮秋の駅」~ F10・SS1/640・ISO200 ~


車両は12:31発の上り428D。先述したように天候は安定しません。画像では陽が射しているが、撮影の三分前迄は風雨だった。降れば雨雲で背景の山々は隠れ、そんな状況なので構図を決めることが難しい。暫くすれば流れる雲でフラットな光具合になりそうだが、実はこの428Dを第四橋梁で撮る予定であり、移動を考慮するとじっくりと居座ることが出来なかった。因みに浚渫船は消去することなく、敢えてそのままとした。


続いて今回の目的、大沼郡金山町大字水沼字沢東の第四只見川橋梁。毎年11/10前後に晩秋の様を撮るのだが今年は散るのが些か早いのか、先週撮れなかったことが惜しまれる。此処では雨が降ることは無かったが、晴れたり曇ったりと露出調整は車両通過直前まで続く。


残 秋」~ F10・SS1/200・ISO200 ~


428Dの通過は12:42頃。今の時期、此処からの午後一の撮影は陽が射すと左右の山々に激しい輝度差が生じる。従って一番の理想は薄曇りなのだが、厚い雲に覆われると画像にように色彩が映えず、後のレタッチで補正を行う。それにしても毎度のことだが、第四橋梁でのキハE120三両編成は矢張り派手です。良かったのは川面が穏やかで、厚雲ながらそこそこの写り込みとなりました。


最後は先々週撮った河沼郡柳津町大字郷戸字居平丁の滝谷川橋梁。その際はちょっと色付きが早かったようだが、二週間経ってほぼ散っておりました。準備中は晴れていたがやがて曇り雨となる。雨なら雨で構わないが、短時間でそれらを繰り返すので非常に厄介だ。


「時 雨」~ F9・SS1/160・ISO800 ~


車両は14:19頃通過の下り427D。通過時は背景の山々付近に雨が降り最悪の撮影環境となる。咄嗟に露出を変更すると車両に白トビが発生するなど、後のレタッチは時間を要するも元が悪ければ救いようがない。


という訳で天候は時として+方向に作用することもあれば、今回のように-となることも多々ある。季節限定の光景はこれらを踏み石にしてまた来年になってしまうものの、自然の様相は翌年も同じという保証はなく、矢張り今を的確に撮影し残すことが大事‥と、思う。


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