川霧追って奥会津は夏早朝

12日(日)、川霧を求めこの日も早朝より奥会津に向かう。会津方面は明け方に雨が降る、且つ最低気温が20℃を下回らず川霧が立ち易い環境となり、只見川の所々では蠢くような川霧が見られた。言い換えるとホワイトアウトとなる可能性が大であり、目的とするる撮影場所を臨機応変に変更する必要性がある。

まずは先週様子見を行った大沼郡金山町大字川口字金洗道下、会津川口駅下り側俯瞰。朝一を選んだ理由は川霧と車両が二列車停まっているからだが、到着時は薄暗く川霧が覆い見通しが利かなかったものの次第に霧は流れて行った。


夏の朝の静かには」~ F11・SS1/5・ISO200 ~


左の車両は始発の422D、右は二便目の424D。422Dの傍らには乗務員が立ち車両点検が始まったようだ。よく見ると屋根上の空調室外機がシートで覆われており、朝晩の仕業点検時に脱着するのだろうか。因みにエンジン始動音はキハ40より軽やかだ。


撮影にあたり構図を悩む。車両に寄れば周囲の雰囲気が希薄になる。反対に引けば車両の存在が希薄になるなど、結局は背景の山々に掛かる霧も捉えるため縦構図、加えて色調やコントラストを+補正する目的でモノクロを選択した。そのコントラストを強めとした理由だが、川霧とレールの存在感を浮き立たせる必要性があったため。


続いて先週に引き続き、近くのかねやまふれあい広場から大沼郡金山町大字大志字掛橋の大志集落を撮る。川霧は生き物のように這い回り集落自体が隠れてしまう中、始発の時間が近付き景観の良い状態を待つことなく切り上げる。


「立迷ふ夏岸の霧幻」~ F8・SS1/25・ISO200 ~


先週は下部に樹木が入る内容だったが、今回は立ち位置を変えそれらを廃したフレーミングとした。レンズは中望遠を使い特に右側の樹木などが入らないギリギリの画角とする。


この日撮った川霧の画像、先の「夏の朝の静かには」を除き補正はWBを5200k、川霧部分のコントラストと彩度を-補正、明度は+補正している。


さて川霧の様子を伺いながら始発422Dを何処で撮るか思案する。大志集落に近い第四只見川橋梁は同目線の水沼橋から見てもホワイトアウトとなり、大沼郡三島町大字名入字上居平の第二只見川橋梁まで戻る。併しながら此処からの眺めも時折り橋梁が見え隠れするほどであり、以前撮った上画像のように橋の袂で列車を見送ることとなる。

その後次便まで霧幻峡などを見て回るが、この日の霧は霧幻峡の方が薄く再び第二橋梁へ戻るも、上画像のように霧は更に勢いを増し彼方の橋梁も見えない。従って場所を大沼郡三島町大字川井字天屋原の歳時記橋上に移動、此処から第二橋梁を撮ることにした。


山繁リ何レニ行クヤ夏ノ日ヨ」~ F10・SS1/160・ISO200 ~


車両は07:27頃通過の下り423Dと07:38頃通過の上り424D。フレーミングを変えて二便とも撮るが、霧の状況や構図などを考慮し423Dをupする。現像に関しては先述したように霧の補正を行い、列車のみのコントラストをやや+補正している。


個人で見る限り、この日は第二橋梁付近の川霧が著しく立っていたようだが、午前中最後の二便を大沼郡三島町大字桧原字下三平からの第一只見川橋梁、通称舟着き場から撮る。時間は九時台であるものの、霧は第二橋梁側からまだまだ流れて来ていた。


川霧の穏流を渡る鉄の路 ①」~ F8・SS1/200・ISO200 ~


川霧の穏流を渡る鉄の路 」~ F10・SS1/200・ISO200 ~


①は09:01頃通過の下り425D、②は09:19頃通過の上り426D。一時は橋下まで霧が立っていたのだが、425D通過時には大分収まってしまう。更に426D通過の頃は陽が射し霧は消え行き、それでも僅かに残る左側を縦構図でフレーミングする。


こうして見ると陽が射さない方が薄っすら淡い色合いが良く、射せば自然と全体のコントラストが強くなるため②は背景樹木のコントラストを-補正、その補正でくすんだ緑色の明度+補正している。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。