奥会津の春は遠い

27日(日)、先週と同じく浅春の奥会津へ行く。家を出た02:50頃の気温は15℃、噎せ返るような空気の暖かさに息が詰まりそうだった。小雨模様の奥会津では3℃、とはいえ夜明け前にこれだけ暖かいと雪解けが一気に進みそうな気配だ。

まずは大沼郡金山町大字水沼字沢西、第四只見川橋梁にて05:42頃通過の上り422Dを撮る。併し雪のない山々は決して良い景観とは言えず、更に時期的にまだ暗く時間消化的な内容。


話しは大きく変わるが大河ドラマなど時代劇での夜のシーンに於いて、ヒィーンと何かが聞こえる。これは鳥の鳴き声なのか、何という鳥なのか気になっていたが、要約トラツグミという鳥だということが数日前に分かった。そしてこの日、暗い内から第四橋梁で撮影準備を行っていると、背後の山々からその鳴き声が聞こえあまりのタイミングの良さに驚きました。

次第に明るくなるも小雨は止まない。次便まで時間があるので大沼郡金山町大字川口字中山のかねやまふれあい広場へ行ってみる。今月初めは画像の柵さえ埋もれるような積雪であったものの、雪解けが進み白丸部にはフキノトウが生えていた。


「一雨しめり早春鶏鳴」~ F10・SS1/10・ISO200 ~


かねやまふれあい広場から大志集落を撮ってupするのは昨夏以来のことかも知れず、この日のように山々に雨霧が流れなければ撮ることは無かったと思う。大志集落といえば夏の川霧、今年はどんな表情を見せてくれるだろうか。昨年は早い時期から立ち始めるも、タイミングが合わなかったのか盛夏は思ったほどじゃなかったような気もする。


続いて大沼郡金山町大字大志字掛橋の大志集落で撮影を行う。先週は白矢印、大志第二踏切下方から向かって右側を見上げる内容であったが、今回は集落東側の道沿いを立ち位置にした。因みに墓地は未だ雪に埋もれています。

上画像07:09頃通過上り424D。下画像08:03頃通過下り423D。実はこの場所で何度も撮っており、集落と線路が織り成す風情がとても良い。併し列車が通過すれば家屋は隠れてしまい、加えてどうしても雪解けが進んだ背景の山々が画にならないなどなど、雪が積もって通行不可になる前、つまり新雪の頃に撮るのが適しているのかも知れないが、思うように行かないというか手強いというか私には難しいポイントです。

此方は上り側になる。お堂や杉の木など前々より何処か惹かれる景観であるが、枝々に阻まれ列車を置くポイントが掴めずにいた。従ってまずは08:44頃通過の上り426Dにて間合いなどを確認の結果、枝に邪魔されるも赤丸部分に先頭車両を置くことにする。


「早春賦 op.2」~ F10・SS1/320・ISO400 ~


車両は09:37頃通過の下り425D。雪が解けると風で折れた枝や雪の重みで避けた樹木など荒れた景観が現れ、もしかするとそれも歌詞にはない早春賦の一コマになるのだろうか。里山は人の手で再生され以前の景観を取り戻すように、自然との交わりは来年も再来年も同じことを繰り返す。今回は枝で車両が隠れるもそんな地元の人目線で撮ってみた。


さて雪解けが進み地面が露出すれば、新緑の頃まで殺風景な季節となります。何度か書いてるけど、今年も鳥害により奥会津の桜は期待できないかも知れない。昨年は柳津町周辺では咲いていたが、その先となる郷戸駅での花数は凡そ1/3に満たなかった。


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