久々の青空に春を想ふ

16日(日)、今朝も早くから奥会津へ向かう。まずは先週、踏切事故で急遽運転取り止めとなり撮影を断念した大沼郡金山町大字中川字坂下の会津中川駅へ向かう。同駅は会津坂下駅管理の無人駅。木造の駅舎は保線用詰所があるため他の無人駅に比べ大きい。構内には貨物ホーム跡が残っており、もしかすると交換可能な駅だったのかも知れない。週末撮影の際、時折り乗降客を見掛けるが、2004年度の平均は一日五人のようだ。


「伝言板誰も消さない無人駅」~ F5.6・SS1/80・ISO800 ~


車両は同駅05:37発の上り422D。ホームに停止すると駅舎が隠れてしまうため進入・停止前の車両を撮る。前照灯で周囲が明るくなるとの予想で露出を設定したが、思うようにはなりませんでした。朝靄が流れ前照灯などの強い光が火球のようになり、数枚撮った中からその状態が抑えられた画像を選ぶ。雪が降らないので撮影は楽だが、このシチュエーションだと幾らかでも降って欲しい‥と、勝手なことを思いながら次回への布石にする。


続いて以前から撮る予定の第四只見川橋梁だが、今回も景観は宜しくない。併し空は晴れ渡り、もしかしたら朝焼けになるかと大沼郡三島町大字名入字上居平の第二只見川橋梁へ向かう。私的な雪国のイメージは毎日のように降る雪と灰色の雲。撮影の度にそんな景観なので尚のことそう思ってしまうが、雪国の方々にそんなことは無いよと言われそうだ。

車両は07:27頃通過の下り423Dと07:38頃通過の上り424D。上画像の424D撮影間際、私の近くに車が停まる。そして唐突にドローンを飛ばすのだが、当然直ぐ近くなのですこぶる五月蠅い。飛ばすなら発着地点を人気のない場所にするとか、一言断れば良いものを全く以てマナーが悪い。ちょっと物申すかと思うも車両が近付いてきたので撮影に専念する。景色とは見るだけのものではなく、音や匂いも大きなウェイトを占めイメージも変わる。然るに以前も書いたが静寂の中のドーロンは公害に近い。他にもう一人カメラマンが居たが、彼も怪訝な顔でドローンを見上げていた。


「冴ゆる op.2」~ F10・SS1/200・ISO200 ~


この時期太陽は画像の右、南側に登り思ったように空は焼けなかった。拠って現像時に補正する。単調な青空や曇り空は極力省くフレーミングを行うが、このような雲があれば空の面積を広めにフレーミングする。風は無く只見川は終始穏やかで写り込みも良く、雪景色としてはイマイチながら贅沢な自然現象でありました。


第二橋梁撮影後、早戸俯瞰や郷戸駅に寄るが矢張り景観は宜しくない。次の列車の時間が迫り、三年前の秋以来となる河沼郡柳津町大字柳津字八幡坂甲の銀山川橋梁へ行ってみる。到着後、機材セットの最中に08:44頃通過の下り425Dが通過する。


銀山川は県道50号線(会津高田柳津線)沿いを流れる。途中には生活が大変だったのだろうか、集団で移転したと思われる集落跡などがあり、一般的秘境の意味合いには賛成できない私でも秘境と云えるほどに山深いところだ。因みに「昨年五月」の記事でも書いてました。


「凍て晴れ」~ F10・SS1/640・ISO160 ~


此方は09:34頃通過の上り426D。背景の山々が雪景色なら良かったろうな‥と、思う。とはいえ久々に見た青空は矢張り心和む。更にこの日は幾分気温が高く、何処か春を思わせるような感覚を覚えた。その空には適度に雲が流れ単調にならず良かったのだが、車両通過時には消えてしまい通過前に撮った画像とレイヤー合成を行った。


@写真タイトルをクリックするとフォト蔵の大きい画像(別タブ)が開きます。