夏の光、夏の匂い、そして只見線

M.Hermitage

13日(日)、週末は大雨により一部不通となった只見線だが、その大雨により只見川は濁り、更には気温が下がり川霧の発生は期待できない中での撮影となった。

現着すると予想通り川霧の発生は全く見られず、各橋梁での撮影は見送り大沼郡金山町大字横田字上積田の会津横田駅の裏手側に行ってみる。車両の通過前は山霧なのか雨雲なのか、背景の山々を覆い隠し私的に好みの景観であった。


「翠絨微行」~ F10・SS1/400・ISO200 ~


車両は07:39頃通過の上り426D。残念なことに次第に山々が姿を現し中途半端な景観となってしまった。本来ならばもっと引いた画角で車両を手前側に置きたいのだが、その辺りの線路沿いには雑草が伸びて車両を隠してしまいそうだった。


この時間帯は肌寒く薄手のジャンバーを着込んでの撮影となったが、太陽が顔を出すと共に気温が上昇する。それにしても夏の緑田は美しい。在り来たりだがその様は緑の絨毯のようであり、そんな休日の朝にゆっくりとやって来る始発便は集落に時を知らせているようだ。


続いて数週間に渡り何度か立ち寄っていた、大沼郡金山町大字横田字山根へ行ってみる。此処では紫陽花越しの車両を撮るつもりでいるのだが、先述したように太陽が登り今回もダメかも知れぬと思いながら撮ることにした。昨年は六月末に撮ったのだが冬の大雪の影響か、桜の開花も遅れたように植物には様々な影響が残っているのかも知れない。


「ひかりの余韻」~ F10・SS1/640・ISO200 ~


車両は08:40頃通過の下り423D。燦々と降り注ぐ陽光の下、ギラギラと輝くステンレス車体のキハE120がやって来る。そんな半逆光での撮影となり、色調や輝度差などなど気になる点が多く箇所毎にレタッチする。因みに紫陽花は一部着色している。


所で農家の方が畦道の雑草は刈るのだが、この紫陽花は残され自然のままだ。つまり昨年の花と云うかガクや枝は枯れたままなので一つ一つを手でもぎ取っている。とはいえあまりにも鬱蒼としており、除草の序でに刈った方が見栄えが良くなると思う。


さて横田方面で朝の上下便を撮った後、金山へ戻り午前中最後の便を撮ることも出来るが、何度か書いているように太陽がぎらつき、且つ暑いとその気が起きない。従ってこの程度の暑さならエアコンを必要としない場所にて、仮眠を取ったりDVDを見るなどして時を過ごす。

そして午後の便だが、南会津郡只見町大字蒲生字五礼の八木沢スノーシェッドを五礼橋から撮る。因みに赤いラインが線路。川の中央は人工的な堰堤なのだろうか、何れにせよ右側は上流側の石提で流れが堰き止められ、水量が少ないと川底が見えることがある。


なつそら」~ F10・SS1/500・ISO200 ~


車両は14:42頃通過の上り430D。此処から見る只見川は荒々しさや自然の厳しさのようなものを感じる。そう云えば現在は通行止めとなっているが、第七只見川橋梁から田沢居平集落へと向かう只見川沿いの巨岩もこれと同様に荒々しさや雄大さがあり、各橋梁周辺の緩やかなイメージとはまるで異なる。


秋の紅葉時も美しい場所になるが、構図は背景の空の状況次第といったところか。グレー及び青空一色の空なら此処まで引くことは無かったと思う。尚、五礼橋からは遠くに叶津川橋梁が望め、空気感の良い時期に望遠で切り取るのも面白いかも知れない。


この日の最後は再び大沼郡金山町大字横田字山根へ戻る。緑田を手前に置いて撮るつもりであったが、陽射しというか光具合が宜しくなく視点を変え背後の第七只見川橋梁を撮ることにした。赤丸部分は「ひかりの余韻」を撮った紫陽花の咲く立ち位置。


風光ル」~ F10・SS1/640・ISO200 ~


車両は15:54頃通過の下り427D。光具合が宜しくないなら敢えて逆光ということで画作りする。太陽は相変わらず燦々と降り注ぐも、この時間帯になると北西の涼しい風が吹き始めた。何度も繰り返すが↓動画ではその風に戦ぐ様が見られるように、夏の緑田は本当に美しく、更には太陽で暖められた田んぼの土の匂いがまた佳い。


それらを前景に逆光でキラキラと輝く霞んだ空気の中を赤い首都圏色車両が通り過ぎ、その様はタイトルの通り正に風が光っているかのように見えた。


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