手を振れば汽笛応える只見線

M.Hermitage

20日(土)、この数日、朝晩の気温が急激に下がり慌てて寝具などを引っ張り出す。そんな気候の中で会津に向かえば夜明け前の外気温は16℃、車内の足元が冷え冷えとしていた。

この日は会津平で先々週周った場所の撮り直しと決めていたのだが、矢張り線路沿いの雑草が景観を損ね、大沼郡会津美里町米田字根岸から矢印部を望遠で切り取る。併しながらこの一帯も雑草が伸び、ファインダーを覗きながら車両の置き場所を思案する。


虫鳴る朝に...」~ F8・SS1/250・ISO400 ~


車両は06:31頃通過の下り423D。繰り返すが今年は暑さ故に草刈りが行われていないのか、それともその回数が減ったのか、雑草が低めに生えている箇所を見付けシャッターを切る。小雨が残り背景の山々に霧が棚引けば‥と、願うもそれは叶わなかった。


この車両の撮影後、若宮付近で上り便を撮る予定であったが、単行の首都圏色車両は久しぶりになるので追い掛けることにした。追い掛けるとは云え、無理せずに時間的に余裕のある場所にてその到着を待つ。


その場所とは先週も撮った大沼郡金山町大字横田字山根だが、423D通過前の上りの426Dに間に合いそそくさと撮影準備を行う。因みに朝は寒かったが、太陽が昇れば肌に暑さを感じるものの、湿度が低く汗を流すことがない撮影日和だった。


手を振れば汽笛応える只見線」~ F10・SS1/320・ISO320 ~


車両は07:37頃通過。間に合ったとは云え画像右側、第七只見川橋梁側の大塩第一踏切から警報が聞こえていた。従って構図を模索する余裕はなくいつもと同じ内容となるが、 澄み切った青空と黄金色の稲穂の美しく、そして清々しい景観だった。確か昨年の夏だったか、只見線満喫号に手を振り汽笛が返って来たが、今回も手を振ると応えてくれた。


426D通過後、423Dは上り側に向きを変えて待機する。先述したように先週も撮ったのだが、此処を選んだ理由は赤い車両が最も似合う、私的原風景と思える場所であり、恰好良いことを云わせて貰うならその原風景の追及といったところだ。


物蔭に漫ろすだける虫の音や ①」~ F10・SS1/400・ISO200 ~


物蔭に漫ろすだける虫の音や ②」~ F10・SS1/400・ISO200 ~


車両は08:39頃通過。①は単行車両なのでいつもよりは寄った構成。幾度となく撮っている内容ながら、我が原風景そのものだとつくづく想う。電柱は家屋の陰に僅かに覗くが、電線は見当たらず昔々の光景、昭和が甦ったようだ。


②は雲台からカメラを外し手持ちでの撮影。右側の酒米は既に刈り取られ、先週話しをした若い農家の方がトラクターで地均しをしていた。①は赤い車両と赤い屋根、そして②は赤いトラクターと偶然ながら稲穂に映える景観となった。


続いて会津川口方面へ戻り、先週、始発便を撮った際に上手く行かなかった大沼郡金山町大字大志字古屋敷へ行く。そして大志集落を眺めるが当り前の天候に写欲は湧かず、矢印の百代沢橋梁で画作りしようとするがそれも中断する。


秋晴の通過音」~ F10・SS1/500・ISO200 ~


そんなこんなで中川集落を走行する09:39頃通過の下り425Dを撮影。通過中の踏切は板落踏切、左奥に見えるのは上田ダム。大志集落と異なり中川集落は新旧の家々が並ぶが、此処から見る分には気になる程では無い。


陽は射しているが風は冷たく心地良い。所が寝不足なのか山を下ると眩暈があり暫し休息。落ち着いたので再び会津平に戻り午後の撮影を行う。


会津平の撮影地を色々と周り大沼郡会津美里町鶴野辺杉ノ寄乙、春日神社の鳥居下に立つ。雲が多くなり太陽は隠れる。太陽が隠れたためか風は尚のこと冷たくなり肌寒さを感じる。前回は水田の頃に撮ったのだが、眺めは全く変わっていた。


秋色風致」~ F10・SS1/500・ISO160 ~


車両は13:32頃通過の下り427D。天気の変わり目なのか、風が強くなり三脚が揺れる。そして根岸駅を発した427Dがその風を押し抜け近付く様は、タイトル通り秋色の風至るといった印象。会津平でも稲刈りの光景を多々見受けられた。いつもより早い気もするが、もしかすると昨秋のように倒れてしまう前に刈ってしまうのかも知れない。


続いて大沼郡会津美里町新沼尻の通称高田カーブに向かう。毎秋ススキとのコラボを撮るのだが、此処も伸び過ぎて線路が見えない。昨秋はこれ程ではなく何とか見通しが効いたのだが、ピントを合わせることも侭ならなかった。


風の余白」~ F10・SS1/400・ISO250 ~


車両は13:56頃通過の上り428D。この場所で撮ったことがある方はご存じだと思うが、寺崎踏切から此方側のレール及び車両が歪む・揺らぐことがある。おそらくそれは蜃気楼・陽炎が原因なのだろうか、レンズが壊れたのかと思う程だ。従ってピントをキッチリと合わせたいところだが、ススキが邪魔となりどうやら車両後方に合焦している感がある。


また毎度のことだがこういった撮影の際、ピントは車両に合わせるようにしている。ススキに合わせれ車両をぼかせば楽と云えば楽なのだが、主題は飽く迄も車両でありタイトルの余白の意味が伝わると思う。


夕方の便もあるのだが先程の眩暈の件、更には雨が降り出しそうな撮るべき天候ではなく帰ることにした。そう云えば今日は撮影する人を全く見なかった。各橋梁などの有名ポイントに行かないので尚更かも知れないが、今は黄金色の大地とのコラボが美しいのに‥と想う。


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