黎明の岩子漁港と磐越東線

M.Hermitage

19日(日)、朝焼けを求め相馬市へ向かう。当日の日の出は05:50、その一時間半前には現着し海や空を望めば雲が流れるものの星が見え、朝焼けには良さそうな状況だった。

まずは相馬市岩子字長谷地の岩子漁港にて、日の出の一時間前から撮影を始める。朝焼けとは云え私的には太陽が昇る以前の様子を指すのだが、当然暗いので撮っては確認で画角・構図などを整える。因みにピントは船舶とほぼ同じ距離だろうと推測する街灯に合わせる。


沈黙の祝祭 ①」~ F10・SS125.8・ISO200 ~


沈黙の祝祭 ②」~ F10・SS116.7・ISO200 ~


①と②を撮った時間差は凡そ10分程。SSはそう大差が無いものの、明るさにこれだけの違いがある。つまりは刻一刻と変わり行く中にあって躊躇している暇はない。海なのに凡そ2分の露光の中でなぜ船がブレないか、それは風の有る無しになってしまうが、岩子漁港は汽水湖である松川浦内にあり、穏やかな水面はこのような撮影目的に適しているからだ。


この日は釣り人の姿は無く、釣り船の出港も無かった。沈黙する海面と紅色の光彩の中、じっと動かない船々が静かに祝祭の時を迎えているように感じられた。


続いて近くの相馬市岩子字大迫の宇多川へ向かう。太陽が昇ってからの空の色彩に期待したのだが、思い描く状態には至らなかった。それもその筈とでも云うか、下画像の岩子漁港に戻ってみれば太陽は御覧のような状況であり、間もなく雲に隠れてしまった。

そんな空模様の下、あちこちの海岸をロケハンしながら国道六号線を南下し、午後からは磐越東線を撮ることとし、まずは画像のいわき市小川町塩田字江田の江田踏切に立つ。尚、昼頃にちょっと陽は射したが再び厚い雲が広がり、次第に寒々とした空気感へと変わる。


鳴かぬものの季」~ F8・SS1/400・ISO400 ~


車両は13:47頃通過の下り737D。いつもは踏切の際に立ち迫り来る車両正面を撮るのだが、今回は視点を変え民家脇の柿の木をフレーミングしてみる。磐越東線の中でも廃線・存続の協議がされるいわき-小野新町間ながら、この便には多くの乗客の姿があった。


柿の実が成れば生き物の気配や鳴き声が徐々に遠くなってくる。山々は色付き、更に静まる季節がそこまでやって来ているのだと、通り過ぎる列車の風圧を感じながら改めて気付く。


次はいわき市川前町川前字柿木平からの夏井川棚木橋梁。この画像の橋梁奥から全容を撮れる場所もあるのだが、そこは私有地になり立ち入ることが出来ない。従って木々の間に望む橋梁の一部を此方側から望遠で切り取る。


深谿をゆく」~ F8・SS1/400・ISO400 ~


車両は14:24頃通過の上り732D。右側の色付いた樹木も撮った理由の一つだが、背景の山々も変わりつつあり阿武隈山系は少しずつ秋色に変わっているようだ。下段に電線があることは既知だったが、撮影後に自宅で確認すると上段中段にも電線が走っていることに気付き、それらの電線を現像時に消去する。


この日はこれで撮影を終え帰路に着く。夜を待って海での撮影も考えていたが、朝から晩までの撮影意欲や気力が萎えてきたと思う今日この頃だったりする。


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