音サエ埋モル只見線
27日(土)、会津地方は週末に雪が降るとの予報を受け、現地へ向かう。国道252号線を進むにつれ雪は徐々に深まり、夜明け前から除雪車が数台稼働していた。この日はまず、始発の下り便を河沼郡柳津町大字柳津字寺家町甲、福満虚空蔵菩薩の裏路地で撮影する予定だった。

雪はそれ也に積もっており、膝下まで埋もれながら線路沿いへ向かう。下り便の前に始発の上り便が通過し、その便を基準に画角などを決めるつもりだったが、20分程の遅延となる。

「音サエ埋モル」~ F8・SS1/320・ISO400 ~
車両は07:15頃通過の下り423D。通常より10分ほど遅れての通過となった。雪の朝は静まり返り、車両が近づく音や気配にいつも以上に気付きそうだが、それらは全て雪に吸収されてしまい、今回は動画の撮影を逃してしまった。
画像の両端には桜の木があり、春には只見線とのコラボが撮れるポイントだが、冬は雪の華が美しい場所でもある。とは云え、その桜を最後に撮ったのは何年前だっただろうか。

柳津町から金山町へ向かう。途中の第二只見川橋梁のスノーシェッド内は賑わっていた。雪が降ったり止んだりするため、濡れずに撮れる場所には人が集まる。併しながら降雪があるということは遠景はホワイトアウトになる可能性も高く、こうした天候の際は標準域のレンズで撮れる距離感の立ち位置が良いのかもしれない。
そんな天候の中、大沼郡金山町大字水沼字沢西、水沼橋から第四只見川橋梁を撮ることにした。この距離感でも見通しが効かなくなることがあり、降雪の有無、明暗などに追い付けない際の露出やコントラストの調整は後のレタッチに委ねる。

「驟雪烟ル」~ F8・SS1/250・ISO200 ~
車両は08:49頃通過の上り426D。列車の遅延は解消され通常運行に戻った。雪の撮影については毎回書いているが、その色表現は非常に難しい。特に今回のような驟雪下では、時間ごとに光の質が変わりWBの調整だけでは済まされない。
因みにこの画像はWB6000k周辺で撮影したが、それでもイメージする雪の色とは異なり、レタッチの際には一旦モノクロ化してから色を乗せるなど、自分にとっての雪の色は”白”でなくてはならない。

再び柳津町に戻り、大字柳津字八幡坂甲の銀山川橋梁で先程の426D、09:33頃通過を撮影。撮ってみると川沿いの雑木や川自体の存在が気になり、今回のアップは見送ることにした。

午後からは河沼郡柳津町大字郷戸字居平丁の滝谷川橋梁へ向かう。まずは13:08頃通過の上り428Dを撮影するが、何度か撮っている構成であり目新しさが感じられない。そこで次便も撮ることにし、前照灯が此方側となる夕刻の車両を待つことにした。

その間、河沼郡柳津町大字小椿字下平甲で柳津段丘を行く427Dを撮ることにした。望遠レンズを使用した遠景となり、撮影準備中は見通しが効いていたが、車両通過の頃にはホワイトアウトとなり、遠くから踏切の音が微かに耳に届くだけだった。先述した”遠景はホワイトアウトとなる可能性”‥を身をもって体験することとなった。

滝谷川橋梁に戻る。良い感じで陽が沈み、この状態で列車が通過すれば…と思いつつ、鉄道風景はなかなか思い通りにはいかない。やがて太陽が山陰に隠れると、冷え冷えとした空気が身体に伝わり路面は凍り始めた。

「山眠る op.2」~ F8・SS1/320・ISO640 ~
車両は16:13頃通過の上り430D。428Dを撮ってから三時間程が過ぎ、太陽は沈み寒色の世界となる。杉木陰の明暗差も一段と際立ち、雪は”白”でなければならないが、寒色の世界観を残しつつ、そのイメージを具象化する。
深い峡谷に架かる滝谷川橋梁、いつもなら列車が近付くとガタンゴトンと響き渡るのだが、今は山眠る季節に相応しく積もる雪に隠れそうだった。
この日は金山町横田や只見町には行かなかった。圧雲と驟雪の下では思うようなものが撮れないと判断したこともあるが、久しぶりの雪景色撮影だったため、無理をしないことにした。撮影の合間、ある場所ではロケハン中に右足だけが太腿まで雪に埋まった。また大雪や倒木など線路上の支障で列車が運転見合わせや遅延になるなど、再開通を待っている内に降りしきる雪で自らが雪ダルマになったりと、今年もいよいよそんな季節となった。
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