我が家にバンクシー現る
ある冬の午後、ふと目をやった風呂場の入り口。そこに広がっていたのは、白い壁いっぱいの“アート作品。黒のマーカーで描かれた人々、ハート、踊るようなポーズ、まるで即興のストリートアート。作者は我が家の小さな芸術家‥九月に五歳になった孫娘。

「ここ、キャンバスにちょうどいいね」と言わんばかりの勢いで描かれた線は、どれも自由で伸び伸びしていて、見ているこちらまで笑顔になる。大きな目、にっこり笑った口、手を広げた人たち。どこかで見たような……そう、まるでバンクシーのような即興性とメッセージ性。
勿論、壁に描かれたことに一瞬たじろいたが、怒るより先に心が動いた。これは彼女の「今」を刻んだ記録。五歳の感性が、我が家の一角に息付いている。この壁画、暫くはそのままにしておこうと思う。家族の記憶として、そして彼女が大きくなったときに見返す宝物として。
そして今朝は初雪となった。道路は濡れているだけだが、車などには数センチの雪が積もっている。只見線は倒木で一部不通になり、いよいよそんな時が到来したと感ずる。