磐越東線のロケハン

M.Hermitage

01日(土)、先週の撮影記で書いた磐越東線をロケハンする。磐越東線はいわき市のいわき駅から郡山市の郡山駅までを結ぶ、JR東日本の鉄道路線(地方交通線)。”ゆうゆうあぶくまライン”の愛称が付けられており、福島県内のみで完結する唯一の路線だ。

当線の路線距離は85.6kmだが、今回ロケハンしたのは小野新町駅からの上り側(いわき)方面。 先週の撮影記で記したように下り側(郡山)方面からの列車は大部分が当駅で折り返し、上り側は一日六往復。(画像はジョルダンからの引用)

まずは只見線で例えるなら、会津川口駅のような拠点駅となる小野新町駅に寄ってみた。いつも駅前を往来しているが車を停めるのは初めてとなり、木造の駅舎が良い感じだ。駅舎内は広々としており駅職員が在中する。

06:55発下り725Dが停まっていた。構内は島式ホーム一面二線を有し、駅舎とホームは地下通路で連絡している。因みに磐越東線の使用車両はキハ110系の111及び112になる。

通常の時刻表は上段が発駅になり、上り下りで入れ替わる。私的にはそれが見辛くオリジナルの時刻表を作るのだが、画像はいわき駅と小野新町駅間の時刻表。時刻を打ち込んでいると時折り不可解なことに気付く。例えばこの時刻表では川前駅の724Dと731Dだ。何れも発車時刻が09:05となっており、川前駅のホーム構成は如何なるものかと気になった。

気になったら確認ということで早速行ってみる。すると失礼ながら田舎の無人駅ながら立派な駅舎でトイレも完備されていた。そして気になるホームは島式一面二線の交換駅であり、その左右にはおそらく貨物用の引き込み線だったのか一部に線路が残っている。

謎が解けたので撮影を始める。まずはいわき市川前町川前字小田代の夏井川棚木橋梁だが、県道41号小野四倉線からだと全容を捉えることが出来ず、川を越え山に登ることにした。以前から分かってはいたが、それには画像の吊り橋を渡るようになる。吊り橋を渡った先には一軒の民家があり、吊り橋も含め私有地になるため立ち入る際は撮影の許可が必要だ。


浅春の淡き朝」~ F10・SS1/400・ISO250 ~


車両は09:01頃通過の上り724Dと09:10頃通過の下り731D。upした画像は後者の731D。この日は天気予報通り暖かな一日となり、この時間、日陰の山間に立っていても寒くはなかった。まだまだ冬枯れの景観だが様々な小鳥の囀りが耳に届き、冬と異なり何処かアンバー調の陽光が山々の樹木を照らす。これからの新緑や紅葉時も撮りたい場所。


この便の次は午後になりロケハンを再開する。小川郷駅まで足を伸ばしてみると、早咲きの梅がチラホラと目に飛び込んできたが、リサーチ不足で撮る場所が掴めず内陸に戻る。


画像は大滝橋梁。新緑の季節は美しい景観となるが、県道41号小野四倉線は道が細い、且つ車を停める場所が無いので難儀する。因みに橋梁の左下方に滝があり、昔々バイクに乗っていた頃に川沿いまで降りたことがある。併しながらその際の景観が記憶になく、この橋梁と滝が一枚に収まるか否かは不明。

1935/10/27、川前駅~江田駅間で上り混合列車が土砂崩れに乗り上げて脱線転覆。機関車と客車が夏井川に転落、死者11人以上、重軽傷者50人以上の事故が発生した。上画像はその慰霊碑。現在は下画像のように法面が補強されている。他にも色々と周り、後述するが改めて磐越東線(夏井川沿い)撮影の地形的な難しさを知る。

午後の撮影、最初はいわき市川前町川前字宇根尻の宇根尻踏切とした。右奥の畑では農家の方々が土を耕していた。その耕された土の香りが風に乗り新たな季節の到来を匂いで感じる。


「春土薫ル」~ F10・SS1/500・ISO200 ~


車両は14:03頃通過の下り737D。これといって変哲のない一枚だが、列車が土の香りを運んで来たかのように思えた。列車を待っていると畑仕事をしていた老婦が話し掛けてきた。その話しの中で近くにあった三つの小学校が廃校になったとのこと。それでは今は何処に通っているのかと尋ねると、この辺りに子供は居ないとのことだった。


いわき市とは云え山間部は過疎化が進み、この区間の廃線もそう遠くはないことなのかも知れないが、老婦曰く最近レールと枕木の交換を行ったようで真偽の程は定かじゃない。


次はいわき市小川町塩田(調べてみたが字名は不明)にて夏井川下江田橋梁を撮る。県道から外れると上画像のような吊り橋がある。「浅春の淡き朝」の撮影の際に通った橋とは異なり、此方は下画像の隣接する夏井川第一発電所へと続く橋で車の通行も不安はない。


草木萌動」~ F10・SS1/500・ISO200 ~


車両は14:43頃通過の上り732D。数年前に撮ったことがある場所で、発電所の裏手から川沿いに降りられ橋梁を見上げることが出来る。枝々の先が赤く膨らみ、矢張り此方は暖かいのだろうか、景観の色合いも暖色に染まっているようだった。とはいえ桜が咲くまで、暫くは何処でもこのような景色が続き、写真的には見栄えがしないかも知れない。


続いて夕刻の便を撮るか、それとも夜の海を撮るか思案していると娘からTELがあり帰路に着く。さて先に磐越東線撮影の難しさと記したが、それは谷間と云うか山間の夏井川と県道41号小野四倉線の右や左にと線路が設置され、立ち位置が確保できないからだ。


また枯れ山の今の季節ならまだしも、これから新緑の季節を迎えると見えていた線路は木々に隠れてしまい、これも先述したように細い県道に車を停めることが難しい。普段撮っている只見線の場合、各橋梁や集落など俯瞰ないし見渡せる場所があるのだが、開けた集落となると「春土薫ル」を撮った宇根尻周辺のみだ。


これらのことが理由なのか、ネットなどでも小野新町駅から上り方面の画像をあまり見掛けないが、春には小野新町の夏井川千本桜が咲き、また新緑や紅葉の季節のともなれば小野新町駅から郡山駅方面も含めまたTRYしてみようと思っている。


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