鉄と稲・・・午前の部

M.Hermitage

13日(土)、天地始粛・・・季節が粛然と改まる頃。肌に触れる空気が確かに変わり始め、秋雨の長引く気配もまた季節の移ろいを告げているようだった。週明けには再び暑さが戻るとの予報もあるが、気付けば九月も折り返しを迎えようとしている。そんな季節の狭間、奥会津の色付いた田園と只見線を撮り歩く。今回の撮影記は午前と午後の二部になる。

まずは大沼郡金山町大字大志字古屋敷から大志集落を望めば、始発便の撮影が難しくなるほど日が短くなり、視界は霞み遠くまで見渡すことは叶わない。それでも目を凝らすと多くが休耕田となっており、期待していた景観には届かなかった。


車両は05:34頃通過の上り422D。高齢化により作付けが行われなくなったのだろうか。加えて中央の杉が年々大きくなり、景観を遮るようになってきた。右手には大志集落を望めるが、私的に田園を中心に据えたこの構図が好みであり、訪れる度に残念な思いが募る。

次に向かったのは大沼郡金山町大字横田字上積田。先々週は午後の半逆光で撮影したが、今回はその時に感じた朝の光を求めて再訪。併し長引く雨の影響か、この一帯の稲は倒れていた。因みに先々週、気になった矢印部の雑草は撮影前に刈っておいた。


車両は07:37頃通過の上り426D。通過前まで動きのある雲が佳い形状だったのだが、次第に小雨模様となり灰色一色の空へと変わる。そこで画角を変えて撮ったがどうも宜しくない。

此方は雲台からカメラを外し、手持ちで撮った後追いの一枚。此方側の稲は倒れておらず、朝焼けが僅かに覗いていた。上り方向を向いているため、画像奥には会津横田駅が映る。吹く風には湿度感があるものの、冷気が勝り弱々しく肌を撫でて行く。

400mほど下り側へ移動し、大沼郡金山町大字横田字山根にて下り423Dを待つ。この頃には雨が本格的に降り始め雨具を用意。車両は08:40頃に通過したが、単一色の空や右側の雑草が目立ち構成としては不満が残った。この立ち位置は雑草が朽ちる初冬、あるいは春から初夏にかけてが理想的だと思う。

午前中最後は「秋 霖」を撮った大沼郡金山町大字大志字古屋敷への途中、大沼郡金山町大字川口字上井草村下を撮影地に選ぶ。地理的には上井草集落側となり、細い山道の傍らに大志集落を望める。とは云え此処も足元の笹や枝葉が被り視界が阻まれてきた。


一雨毎の秋になる」~ F8・SS1/400・ISO320 ~


車両は09:40頃通過の下り425D。週中の大雨により只見線は一時不通となったようだ。その影響により只見川は濁り極力川面を省く。それにしても大志集落の赤や青の屋根が織り成す景観はまさに奥会津の原風景。そこに只見線が通過すれば尚更その趣きが際立つ。


この便は会津川口駅で折り返し午後一の上り便となる。その際は赤い首都圏色車両が上り側となり、午後の撮影はその状態を活かすポイントを選ぶことになる。


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