いわき市小名浜 ”支那そば 一力”

もう15年ほど前になるのか、「ガチンコ」という番組内に”ガチンコラーメン道”というコーナーがあった。その講師を勤めたのがラーメンの鬼と云われる故佐野実氏。その佐野氏から支那そばの店名を受け継いだ”支那そば 一力”。


いわき方面へ撮影に行く度に寄ろうと思いつつ、定休日が日曜だったり混んでいたりで足が遠のいていたのだが、何気に店の前を通ると待つ人の姿もなくカウンター席が空いており直ぐに入店できた。

かなりの空腹だったためチャーシューメンの大盛りをオーダーする。支那そば本家で食べたことがないのでその違いは分からないが、スープを口に含むと魚系の味が広がる。個人的に魚系はあまり好まないものの口にずっと残るような嫌味さはなく、時間差で投入すると云われる鶏ガラのあっさりした味がベースになる。


麺は自家製の細麺ストレート、これまた個人的にはチヂレ麺の方が好みなのだがスープとの相性は流石だ。チャーシューはおそらく肩ロース、とろけそうな食感にスープが染み込む。とはいえチャーシューを独立して評価するのであれば、美味い店は他にも存在する。
併しながら先程のスープ同様、生産地などを吟味された各食材はどれかが突出することもなく個々の旨味が調和し、美味いラーメンを食べているという実感が最後まであった。

入店して左側に食券の販売機がある。店内には佐野氏と撮った写真が飾られていた。席は10席のカウンターと六人席×2、四人席×2からなる。

メニューは醤油が基本になり四月~十一月は塩ラーメン、十二月~三月は味噌ラーメンが加わる。次回、冬季期間に是非味噌ラーメンを食べてみたいものだ。


さて近くには以前Upしたチーナン食堂がある。こちらも人気店であり味の好みは千差万別ながら、塩辛く味に統一性がないスープや硬めのチャーシューなどなど、敢えて個人の感想を述べれば支那そば 一力に軍配が上がる。


いわき市小名浜中町境4-11 月曜・第三火曜定休