冬季通行止めの県道237号線、凍空の只見線

09日(日)、先週同様に週末は雪の予報となり、且つ気温も低い。ということで今週も早朝より出掛ける。国道49号線に雪は無かったが国道252号線、会津柳津からは圧雪状態となっていた。途中三島の道の駅には既に多くの車が停まっており、第一只見川橋梁の人気は素晴らしいものだ‥と、思いつつ、その混雑に昨年は一度も登ってなかった。

始発はまだ暗い時間帯なので、先月も撮った大沼郡三島町大字早戸字小沢巻の早戸駅で機材をセットする。その早戸駅ではJRの職員なのだろうか、早くからホームを除雪する人がおり思わずお疲れ様と心の中で呟く。


呼子笛は闇に紛る」~ F8・SS1・ISO200 ~


雪が降っていればフラッシュを使った内容とするのだが、雪は止み今回はやや遠くからの撮影。車両は同駅05:43発上り422D。停車時に数枚撮り、発射直前に車掌が身を乗り出しホームを確認している様をup。白トビを意識し露出は暗めとし、後に明るい箇所だけを+補正する方法とした。因みに乗客は初老のご婦人が一人、ふと郷愁に包まれる。


早戸駅から霧幻峡に行ってみるが、雪が降ったとはいえ例年に比較すればその量は1/3にも満たず、背景の杉林は殺風景であり撮影は行わなかった。続いて上画像の大沼郡金山町大字水沼、水沼橋から眺める第四只見川橋梁の撮影を行う。準備を始めると太陽が射して空が赤くなるが、その様は直ぐに終わってしまった。


厳朝ノ鉄路ヲ軋ム~ F8・SS1/125・ISO250 ~


車両は07:11頃通過上り424D。いつもは見下ろすことが多い第四橋梁だが、このポイントは昨年の12月以来だろうか。背景の木々から雪が落ちてしまうと面白くないが、適度に残っている状態に感謝。水戸から来たという方と色々と話をするが、この美しい光景に感激されていた。


その美しい雪景だが撮ったものは明暗や色調が肉眼と異なる。特に暗い時間帯の青さが残る色合いはWBの調整でも満足するものにならず、現像の際、私的な方法としてモノクロ化や彩度の調整を部位毎に行っている。明暗もこれに準じ適度な補正を行う。


第四橋梁の撮影後、大沼郡金山町大字水沼字高倉の細越橋梁へ向かう。車両は07:48頃通過下り423D。到着すれば先客が一人、ちょうど悩ましい所に立っていた。


驟雪ヲ行ク」~ F8・SS1/125・ISO320 ~


この頃になるとAFが効かないほどのやや強い雪が降り出す。構図は昨年の一月に撮ったものを踏襲する。国道252号線沿いにあるこの架道橋、車が走行すればその上部が写り込んでしまい、加えて先客の存在も含め列車通過時に入り込んだ場合は合成するつもりで数枚撮っておく。幸い通過時に車の往来はなく、先客も僅かに頭部が写り込んだのみで現像の際に消去した。


当日の423Dはラッピング列車だった。昨冬より二両編成に連結されるラッピング列車は上り側に配置されることが多かったもののこの日は下り側。撮鉄には否定的な意見が多いラッピング列車ながら、キハ40の運行が今年度で終わりとなれば感慨深いものがある。


第三沼田街道架道橋の撮影後、先週も撮った第一只見川橋梁に行こうかと舵を取るが、先述したように杉林の積雪状態が芳しくないだろうと判断、現在は冬季通行止めとなっている県道237号線、大沼郡三島町大字宮下字阿寺沢で09:10頃通過の上り426Dを待つ。因みに426Dは第三沼田街道架道橋で撮った423Dの折り返し便となる。


「青くて寒くて遠い空」~ F8・SS1/320・ISO200 ~


今まで何度か撮ったことがある場所ながら構図が難しい。その難しさとは画面の多くを占める只見川をどう捉えるかだが、背景の山々に積雪がもっとあれば様子が変わっていたかも知れない。山の上には青空が現れその色合いを残すべく暗めの露出で撮影、車両など左側の影となる箇所は現像の際に明るさを補正する手段を用いた。


最初に書いたように雪の表現は難しい。各々のイメージがあるから尚更だが、個人的には矢張り白でなくてはならない。従ってそれに準じたWBや露出、そして現像を行うもなかなか肉眼で見たような景観にはならず仕舞いだ。尚、今回も動画撮影を試みるもあまりに寒く、直ぐに電池エラーを起こし断念した。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。