夏風老いる・・・午前の部

M.Hermitage

07日(土)、九月に入って数日涼しい日が続くが、週中以降また暑さが戻ってきた。それでも夜明け前の空気は冷ややかに澄み、遠くの街並みの灯りもくっきりと見える。そんな空気感と色付く田んぼを撮ろうと奥会津に向かう。今回の撮影記は午前と午後の二部になる。

川霧はどうなのだろうか、暗く川面の確認出来ぬまま最初の目的地である大沼郡金山町大字大志字古屋敷へ向かう。此処は大志集落を西側の川向から撮るポイントだが、今回は田んぼをフレーミングするため画角内に集落はあまり入らない左側を中心とした構成。


車両は05:34頃通過の上り422Dなのだが、日が短くなり朝方の重々しい色具合が気に入らず、それはWBなどの調整云々ではない。東向きのなので太陽が登ると逆光になるのだが、天気予報では終日曇りなので二連車両が通過する八時台に再撮影することにし一旦引き上げる。

七時台の列車は大沼郡金山町大字川口字堰口の尻吹峠から撮る。毎秋今頃に撮っており、田んぼが色付く大志集落は新緑時同様に美しい。いつも太郎布高原側から入るのだが、二ヶ月ぶりに来てみると下りカーブに差し掛かる辺りから舗装されていた。何れ全舗装されるのか否かは分からないが、劇的に走行し易くなっていた。


天地始粛」~ F10・SS1/160・ISO320 ~


車両は 07:16頃通過の上り424D。山の上のポイントなので先述した冷ややかさが尚のこと夏の終わりを感じさせる。そして空気が澄んでいるのだろうか、それとも耳のせいか会津川口駅を発った列車のジョイント音がとても近くに聞こえてくる。


私的なことだが此処から只見線と集落を撮る際は奇を衒うことなく川霧も山霧も不要であり、至ってストレートな状態が好みだ。反面、風景として背景の山々や只見川を撮り込む際は山霧などが流れた方が画になるが、何れにせよフラットで影日向のない空模様が良い。


424D撮影から約50分後、08:03頃通過の下り423Dを縦構図で撮ってみたが、矢張り引いた画角は車両が小さくなって好ましくない。とは云ってもこの辺りは各自の好みというか、何度撮ってもその度に寄るか引くかを迷うこと多しだ。

尻吹峠から大沼郡金山町大字大志字古屋敷へ戻る。この時間になると色彩は鮮やかになっていた。併し雲の切れ目から陽が射すこともあり、その様子がちょっと気になる。下画像は上井草集落寄りの大沼郡金山町大字川口字上井草村下から眺めた大志集落。


夏ぞ隔たる ①」~ F10・SS1/200・ISO200 ~


夏ぞ隔たる ②」~ F10・SS1/250・ISO500・C-PL ~


①は08:44頃通過の上り426D。どの撮影ポイントでも同じことだが、この数年で画像中央の杉の木がかなり伸び、このままだとこの構図では撮れなくなるかも知れない。今年は米不足などの諸事情があるのか、線路奥の田んぼでは既に一部の稲刈りが終わっているように見える。


②は09:41頃通過の下り425D。列車通過前は写り込みが美しく縦構図を選択したのだが、通過時に川面が乱れる。それでも家屋の写り込みは残っておりラッキーだった。此処でも①と同様に木々の伸び方は気になるところで、画角や構図などを大きく変えることになりそうだ。


陽が射しトタン屋根の照り返し抑制でC-PLを使用する。併し真夏のギラギラした太陽と異なる優しい感じの光具合だった。そんな光具合もあり今迄の季節と一線を画すかのような景観に、確実に秋は手の届くところにあると実感する。


以上で午前中の撮影を終え、午後は会津平から撮影を始める。奥会津は次第に暑くなってきたが風はまだ涼しく、いよいよ夏の風にも老いが訪れたのだろう。


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