早春の奥会津
16日(日)、先月の大雪により運休が続いた只見線。現在は会津若松駅~会津川口駅、そして大白川駅~小出駅間での折り返し運転となり、会津川口駅~大白川駅間は未だ不通になっている。雪が降らなくなっても雪崩の危険性もあり、暫くはこの状態が続くかも知れない。

といった状況のもと、只見線の撮影は02/01以来の一ヶ月半ぶりとなり、まずは会津平での撮影から始める。車内の外気温度計は3℃を指し地表はぬかるんでいるが風は冷たい。東の空が染まれば根岸駅を撮ろうかと思ったが、小雨模様の曇天に朝日は望めず大沼郡会津美里町鶴野辺字押切甲の桧ノ目踏切周辺を立ち位置にした。

「早春賦 op.1」~ F8・SS1/320・ISO800 ~
車両は06:30頃通過の下り423D。通常は単連だが折り返し運転のため車両運用(連結数)に変更があり、二連での充当運行となっていた。昨日、家の周辺でウグイスの初鳴きを聞き寒いながらも春の到来を感じたが、会津平では白鳥の悲しげな鳴き声が未だ冬を想わせる。それでも田んぼの畦道や農作業路の雪は融け、そんな景観の中を始発便がやって来る。
4㎞ほど先の会津高田駅周辺を通過する際、積雪が無ければジョイント音や警笛が聞こえて来るのだが、だいぶ雪融けが進んでいるのだろうこの日はそれらの音が幽かに耳に届き、早春の会津平の様子を目と耳の両方で知ることが出来た。

続いて河沼郡会津坂下町大字大沖字村東へ向かう。先述したように曇天模様に磐梯山は望めず、ならば車両に寄ってみようと構図を模索する内に06:47頃通過の上り422Dがやって来る。この周辺で始発の上下便を撮る際は423Dの通過からあまり時間が無く、予め凡その構成を決めておく、ないし最初からこの場所や車両を目的にするなどの方が良いかも知れない。

会津平を後にし大沼郡三島町大字名入字上居平の第二只見川橋梁へ向かう。第二野沢街道踏切脇にあるビューポイント周辺からの撮影になるが、このビューポイント内の柵が出来てから撮り辛くなったというか、年々枝木が伸び尚のことフレーミングが厄介になったと思う。

「春 遠」~ F10・SS1/200・ISO500 ~
車両は07:38頃通過の上り424D。この便も通常は単連だが二連での充当運行。雪で立ち入ることが出来ないビューポイント越しに画作りしたのだが、矢張り枝木が車両の邪魔となり、これからの季節、緑が茂れば更に車両を隠してしまうだろう。
暖かい日が一週間も続けば消えてしまいそうな会津平の残雪と異なり、除雪された道路沿いの雪は場所によって私の背丈ほどもある。また人が立ち入ってない場所なども同様であり、奥会津の春はまだまだ遠い彼方の向こうだと感じる。

ちょっと時間が経ってから、同じく第二野沢街道踏切にて09:05頃通過の下り425Dを撮る。悪くはないものの、表情の無い空が画像内の多くを占め間が開いてしまった。特徴のある雲が存在すれば云うこと無しだが、今回のupは見送ることにした。因みに建物の左側には一昨年まで柿の木があり私的原風景のひとつだったのだが、伐採されてしまいとても残念だ。

午後からの撮影は、河沼郡柳津町大字柳津字上村道上乙の長倉街道踏切周辺から始める。道路に雪はないが、閉鎖されている長倉街道踏切や人が立ち入らぬ場所にはまだまだ残っていた。

「残雪の疎林を跨ぎて」~ F10・SS1/400・ISO200 ~
車両は13:16頃通過の上り428D。此処で撮ったのには理由がある。それはポケットに収納可能なAPS-C用の軽量コンパクトな中望遠レンズを探しており、中古で入手することが出来た。所謂キットレンズと云われるものながら、価格の割に評判は良く早速の試し撮りとなった。
車両を等倍で見るとなかなかの描写だと思う。問題は周囲の流れ具合だが、車両から立ち位置までは凡そ100mあり、手前側の線路やバラストなどの写り方はこれで良しというか、他のシチュエーションでも撮ってみないと判断出来ないが、このような安価なレンズでも私の使い方では十分に事足りるのかも知れない。

最後は再び大沼郡三島町大字名入字上居平へ戻り、国道400号線沿いから会津西方駅方面を向いての撮影。一ヶ月半前に撮ろうとしたが、ガードロープは除雪された雪が壁のようになっており断念した。そのガードロープが積雪で適度に隠れ、背景の山々や家屋が雪化粧となる景観を撮りたかったのだが、それは来期へ持ち越すことにする。

「早春賦 op.2」~ F10・SS1/500・ISO160 ~
車両は14:26頃通過の下り427D。この頃になると青空が顔を出し明るくなった。車両の配置や空の面積など、何度か撮ってみないと分からない状況であったが、何とかなったようにも思うも画像上部、空の部分が窮屈になってしまったようだ。
朝から降り続いた小雨が止み、ちょっとだけでも青空が広がれば気温も上がる。景観としては確かに殺風景な季節ながら足元には雪融け水が流れ来て、更には山鳥や名前の分からぬ小鳥の囀りが耳に届き、一ヶ月半前の様子とはまるで違う光を感じた。
所でこの日は首都圏色や東北色車両の通過が無かった。もしかするとそれらは新潟側にあって全線開通にならないとお目に掛かれないのだろうか‥。
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