2015/09 撮影記

●06日 白河市大信隈戸 大信不動滝

秋冷怒涛~ F8・SS1/8・ISO100・C-PL ~


先月のお盆以降、悪天候が続き澄み渡る青空を長らく見ていない。更に季節の変わり目である今頃はなかなか被写体にも恵まれない。従って三年ぶりになるだろうか、曇り空の方が撮影に適している白河市大信隈戸字田ノ沢の大信不動滝へ出かけてみた。到着すると聖ケ岩ふるさとの森”ビジターセンター”が新しい建物となっており、震災で壊れた滝までの道や手摺り、そして階段などが修復されていた。
滝下には倒木や流木が溜まり観瀑台周辺の手摺りなどなども含め、それらが入り込まないようなフレーミングを試みる。また滝までの距離が近く、漂う水飛沫でレンズやフィルターなどが汚れ、頻繁にそれらをクリーニングする必要がある。


撮影はまず水の表情=SSを決めることから始めるが、木々の葉のブレなども考慮し水に流れがある1/8秒周辺に決定。全体的に暗い環境なのでフィルターはC-PLのみ、ISO感度は100とした。農繁期の放流の際、この滝は幅50mと云われる。正面からは立ち居地に奥行きがなく全体像を捉えるのは難しいかも知れないが、向かって右側からだとフルサイズで24mm、APS-Cだと16mm程の焦点距離でほぼ全体像をフレーミング出来る。因みに先に曇り空の方が撮影に適していると記したが、陽射しがあると輝度差が生じ部分部分に焦点を当てた撮影になると思う。


●13日 東茨城郡大洗町 神磯鳥居

秋 濤~ F10・SS5・ISO400・C-PL+ND400 ~


九ヶ月ぶりに東茨城郡大洗町磯浜町の神磯鳥居へ行く。海岸には夏を惜しむ人々が足のみ海水に浸っていた。つまり先の薄磯同様、湿度があって体感的には暑い。満潮は16:00頃であるが、風があり波高く14:00頃から撮影を始めた。訪れたことがある方なら分かるが、当初鳥居を見下ろす石碑脇から撮影を行ったが、今日の海は上から眺めると色合いが宜しくなかった。


此処は空が曇りの場合、午後になると暖色系の色合いを肉眼でも垣間見ることが出来る。つまりは長露で撮影を行うとその暖色が更に発色する。早目のSSで波の飛沫を狙う方法もあるが、個人的に毎度のようにその色合いも考慮しC-PLとND400による撮影を行う。upした二枚の画像、絞りは共にF10、ISO400で明暗を調整した。SSは一枚目5秒、二枚目8秒、押し寄せる波のタイミングを見計らいながらの撮影は二時間半程を要してもなかなか飽きません。手前ミソながら一枚目はその場の淡い色彩いを上手く表現出来たと思う。二枚目は先述したように海の色合いが悪いのでモノクロとした。


●20日 福島市飯坂町 赤川滝

赤川の堆積岩~ F8・SS1/4・ISO200・C-PL ~


昨年の12月以来になる飯坂町中野の赤川滝、秋の長雨でこの季節にしては水量が多かった。今回は滝目的ではなく、今まで何度か撮ってはボツになった岩床を主にシャッターを切る。これから冬に向かうと岩床に赤いコケが生え、足元は滑り易くなり何より景観に優れず今が丁度良い頃かも知れない。
更に久々に滝に向かって左側に周ってみたが、かなりの崩落で滝には近付けない状況。ご存知のようにこの滝や川床、そして山々は堆積岩で形成されており、いつ崩れてきてもおかしくないので近付く際は要注意。実際、何度か崩落する様を見たことがあり、特に3.11の震災以降は細部の景観が来る度に変わっていることがある。


撮影はC-PLを使用、岩床の場合はテカリを取り除くのではなく、反対にテカリを助長する使い方で岩床上を流れる様を捉えてみた。極端な長露は行わず、水流の表情に趣を置く露出としている。理由としては雲や綿のようになってしまい躍動感が失われるのが最大の理由だ。


●22日 会津若松市湊町

秋 暑~ F10・SS1/100・ISO500 ~


会津若松市湊町平潟字東田面の猪苗代湖々畔へ向かう。早目に着いたのでトンボなどを撮りながら時を待つ。動植物がメインとなる撮影はあまり行わないのだがたまには気分転換、設定はF10・SS1/100・ISO500を連写で撮影、後に縦構図にトリミングを行う。


●27日 いわき市平 / 同小名浜 ~ 北茨城市関本町 与四郎の滝

空はMonochrome」~ F10・SS20・ISO200・C-PL+ND400 ~


いわき市平薄磯字宿崎”塩屋崎灯台”下の海岸を早朝より訪ねる。秋になり岩場の海草の色彩が鮮やかになり、周囲との色合いや景観のアンバランスが面白い。干潮時間は09:20頃、波が残る二時間前よりスタンバイしたのだが肝心の太陽が昇らずの曇天模様、従って岩場を主体にした画像と灯台を入れた画像の撮影を行う。


upした灯台風景のデータ、F10・SS20・ISO200・C-PL+ND400。特に面倒な撮影ではないが、長露なので毎度のことながら波と雲の動きを予想するのが大変でありながら飽きることがない。


与四郎の滝~ F8・SS1/10・ISO640・C-PL ~


通常ならいわきと棚倉の往来は国道289号線だが、今日は北茨城市大津町から塙町への県道27号線、通称塙大津港線を使う。福島県側の県道27号線は何度か通っているものの、茨城県側は初めてとなり道沿いの花園渓谷の存在すら知らなかった。
その花園渓谷の途中となる北茨城市関本町小川に与四郎の滝があり、不意に車を停め滝撮りを始めた。道路からの降り口があり滝に近付くことが可能であるが、下側からの眺めより中段辺りの景観を撮影した。これからの紅葉、更にはupした画像の下部に写る紫陽花が咲く頃も鮮やかで良いかも知れない。


撮影はF8・SS1/10・ISO640・C-PL。暗い環境なので濡れた岩や葉っぱのテカリをコントロールする為に装着したC-PLだけでSSは長光になる。併しながら水量のある流れが団子状になっていまい、更には周囲の葉っぱにはブレが生じる。従って水の表情を活かす、且つ水流の様と葉っぱのブレを考慮しSSは1/10秒とし、ISO640にて明暗の調整を行う。


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