JR只見線 不通区間の六駅

2011年7月の新潟・福島豪雨により、会津川口駅と会津大塩駅間の只見川に掛かる橋桁が流出し鉄橋が崩落した只見線。2021年の再開通を目指し復旧工事が始っているが、現在は会津川口駅と只見駅間の六駅が不通となっている。


その六駅を昨夏と今夏、「あしたぼくはどこかへいきたい」のタイトルで撮影したが、先日某団体より問い合わせがあり、備忘録的にこのブログにまとめておく。何れもモノクロで錆びたレールとそこに生える雑草、そして駅舎を主題とした(会津大塩駅のみ構図的にレールを省いた)。


所で只見線は会津○○の駅名が多い。福島県側の会津若松駅から只見駅間は28駅、その中で会津○○の駅名は半分以上の16駅もあり、これは既に同名駅が存在する場合、旧国名を頭につけるというしきたりがある。因みに南海電気鉄道高野線には滝谷(たきだに)駅、只見線には滝谷(たきや)駅があるが、使用される漢字が同じなので駅名の後に(大阪府)(福島県)と表記されることがある。


※駅名をクリックするとフォト蔵の大きい画像になります。


大沼郡金山町大字本名字上通り 「本名(ほんな)駅


大沼郡金山町大字越川字中屋敷 「会津越川(こすがわ)駅


大沼郡金山町大字横田字松ノ木平 「会津横田駅


大沼郡金山町大字大塩字沢ノ目 「会津大塩駅


南会津郡只見町大字塩沢字上田 「会津塩沢駅


南会津郡只見町大字蒲生字久保 「会津蒲生駅


最後の撮影は今年の07/21、上画像の「会津蒲生駅」となった、先述したようにこの時点で三年後の再開通に向け、草刈りやレール点検作業が行われ、只見川第六・第七橋梁では大掛かりな工事が既に始まっている。


再開通後の最大の課題は乗客の確保。2004年の一日の乗車平均人数は本名、会津塩沢、会津蒲生の三駅が0人、会津越川駅5人、会津横田と会津大塩の二駅が11人。過疎化及びマイカーでの移動・送迎が日常となり、今後も地域住民が乗客となることは望めない。


昨年本名駅での撮影中、近所の老婦人と話す機会があった。ホームにいつも乗車する学生やお年寄りの姿がないと、車掌が家まで様子を伺いに行ったとのこと。当然大昔の話しだが、そんな感慨深い逸話もやがては忘れ去られてしまうのだろう。