河沼郡柳津町 久保田の棚田+etc

11日(土)、那須塩原市板室の乙女の滝、河沼郡柳津町大字久保田字下居平甲の久保田の棚田を目的に出掛ける。何れもこの季節に撮っている場所であり、毎年通っているとちょっとした違いに気付くものだ。

乙女の滝への到着は05:00、一時間半ほど撮影を続けた。実はこの滝、上部には県道266号線(那須高原スカイライン)が通っており、上画像赤丸部周辺にガードレールが見え隠れする。従っていつもはそれらを省いたフレーミングを行っていたのだが、今回は上部を多めに撮り込み逆に川面を廃した。


緑陰滴ル」~ F8・SS1/3・ISO200・C-PL ~


数年前は左側樹木の新芽が滝前に伸び景観がとても良かった。併し一昨年辺りからその枝が無くなってしまった。今年は那須方面も雪が少なかったのか、例年と比較し水量が少ないように見える。↓動画は三年前、枝と新芽があった頃の様子。


まだ暗い環境なのでC-PLのみで遅めのSS設定が可能。WBは5500kを選択。現像時に周囲の明度を下げ水流の色合いを補正する。


通常なら国道121号線で南会津を目指すのだが、次の撮影目的が大沼郡会津美里町八木沢字七窪の蓋沼森林公園から眺望する田園であり、県道17号線(那須街道)→同290号線で西白河郡西郷村に向う。

県道17号線沿いには那須湯元や上画像の「殺生石」がある。殺生石は予てより撮影の予定があったのだが、硫黄の匂いが強すぎ頭が痛くなりそうで長居できない。


さて会津美里町へ着いてみれば、なんと会津高田駅と根岸駅間の田んぼには水が入っておらず、何処に行こうかと思案し南会津郡只見町へ向うも、こんなことなら当初から南会津を目指せばよかったとプチ後悔。

只見駅を覗くと予想外に国鉄急行色の車両が停まっていた。臨時の”只見新緑満喫号”は今月末の筈だが、聞けば団体貸切車両とのことで確かに方向幕は団体となっている。


越境の駅」~ F8・SS1/160・ISO200・C-PL ~


田子倉方面の残雪をフレーミングするため駅の右側から撮影。併しながら上手い立ち位置=構図が見付からず、流れて来た雲と空を大胆に撮り込む。本来なら大半を占める空で画作りは行わないものの、遠くの残雪の山と雲の存在があって成り立っていると思う。


運行時刻は臨時列車と同じようなので只見駅は13:18発、南会津郡只見町大字田子倉字後山の田子倉休憩所で通過を待つ。今月末の”只見新緑満喫号”であれば毎年鉄撮りでごった返しており、閑散とした現場は何故か得したような気分だ。


緑峡ヲ行ク」~ F8・SS1/200・ISO200・C-PL ~


国道252号線から浅草岳を背景に構図を決める。↓動画でご覧頂くように国道のガードレールや左側の樹木があり、此処からの画角はとても狭い。従って残雪の朝倉岳をもっと撮り込みたいところだがこれが限界。川沿いに降りることも可能だが、線路を見上げる構図となってしまう。陽射しはあったもののそれほど強烈な輝度差や影は発生せず、反面C-PLを使用してもSSが稼げる光具合だった。


・・・2021/06/03 追記・・・

越境の駅にて」~ F8・SS1/100・ISO200・C-PL ~


「越境の駅」は車両後方から、此方は真横から撮った。平凡過ぎてupせずだったが、今になってみると国鉄急行色がとても懐かしい。東京で学生をしていた頃、その往来にはこの色の特急を利用したのだが色々な思い出が甦ります。もしかすると鉄道に惹かれる要因のひとつには、そんな郷愁感もあるのだろう。


そして今年は行けなかったが、この頃の只見の新緑はひと際美しい。国道252号線を田子倉湖方面へ向かえば、その鮮やかさに目を奪われる。きっとそれは厳しい冬を越した山々の謳歌であり、正しく山笑うといった景観だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


只見町を後にし久保田の棚田へ向う。途中、大沼郡金山町尻吹峠へ大志集落を眺める。此処も有名撮影ポイントとなり、カメラマンが既に五~六人いた。撮影は14:54頃、晴れているとこの時間帯は光が強すぎて撮影にならない。

久保田の棚田周辺は2015年の映画「ジヌよさらば~かむろば村へ~」のロケ地。下画像は松田龍平が演じる主人公タケが購入した一軒家で今も残されている。そんな田園風景の中で日没を待つ。風は次第に涼しさを通り越し寒くなってきた。周囲が暗くなるに連れ蛙の合唱は益々賑やかになり、それは空にまで届くような勢いだった。


夜がそろりと降りてくる」~ F8・SS1・ISO320・C-PL+HALF ND8 ~


昨年は思うような画にならずボツとした。今年は期待できる空模様ではあったものの、雲の出現がなく単調な夕焼けとなった。例年ではまだであったが今年は一部で田植えが行われ、農家の方の軽トラが構図内にずっとあった。作業が終わらなければその軽トラなども配した内容にするつもりであった。


C-PLは-側の効果で田んぼの反射を強調、夕焼けをHALF NDで色濃く表現。現像は夕焼けの赤をやや強調し、背景の家々の明度を+補正する。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。