田村郡小野町 東堂山満福寺昭和羅漢+etc

14日(土)、毎度の週末撮影、何処へ行けばよいものかを悩み、先々週の相馬市に続きその際の撮影記でも書いたが、暫く行っていなかった長露光撮影の感覚を取り戻す目的でいわき市へ夜明けの海を撮影に出掛ける。

まずはいわき市平豊間字船附の豊間漁港に寄る。以前此処で灯台の光芒を撮ったが結局はボツ、今回はリベンジの予定であったが景観を眺めるとこの数日耳にしていたコールド・ムーンのイメージが沸き、合成でそのイメージに準じた撮影・画作りを行う。


Cold Moon」~ F8・SS20・ISO320・2 Composite Photo ~


今回は灯台の光芒は諦め、長露光で全体の明るさを保持する。併しその露光時間によって船にブレが生じてしまい、秒数とISO感度を変えながら数枚撮影。月の画像は今年の五月に撮ったものを流用、全体の彩度を下げ冷たさを表現するがなかなか難しい。画像左から灯台へ続く崖面の明度をやや+補正する。


続いて近くのいわき市平薄磯字北街の薄磯海岸へ向かう。長露光撮影は太陽が昇る夜明け前が適時。併しながら水平線には厚い雲が鎮座しイメージする景観にはならなかったが、それならそれで違ったアプローチで画作りを試みる。


DAWN PURPLE」~ F10・SS20・ISO200・C-PL ~


撮影はほぼこの日の満潮時である05:57。とはいえ潮位はかなり低い満潮だった。それでも波打ち際に立てた三脚は予期せぬ波に安定しない。雲と空の境、波面の色合いを補正。岩場や灯台下の黒つぶれを修正。


撮影を終え帰路に着く。その途中、先月に撮影を行った田村郡小野町大字小戸神字日向の東堂山満福寺へ寄り、久々に観音堂脇にある羅漢像の撮影を行ってみた。

寒々とした静寂の中に建つ観音堂。以前来た時より羅漢像は数が増えていた。観音堂の右側には山の斜面を利用し羅漢像が並ぶ。初めて訪れた際はその数に驚き、静寂の中にヒソヒソと話し声が聞こえてきそうな感覚を覚えた。

これは特にお気に入りだった「雪舟の羅漢像」。直ぐ脇に新たな像が設置されてしまい、間合いが取れず撮影を断念。


語らふ」~ F8・SS1/25・ISO640 ~


これもお気に入りの羅漢像の一つ。おそらく夫婦を模ったものだろうか、数年前にも同じ構図で撮影した。個人的なことだがこういった類を撮る際、像が発する物語りを想像、それに準じた構図や露出を考える。それが無いと単に状況写真となってしまうように思う。現像は全体の彩度を-補正、部位毎に明暗とコントラストの調整を行う。


「喧噪と静寂」~ F8・SS1/15・ISO200 ~


今まで何度も撮影しては納得行かなかった構図。先の全体画像のようにその全てを撮り込むと雑多になってしまい、どのように切り取るかを毎回試案する。今回は当初よりモノクロを想定、岩不動を中心にフレーミングする。やや左上がりで傾いた画像となっているが、水準器ではこれで水平となっており補正は行っていない。


モノクロなのでコントラストと明暗の補正を考量するも、全体の凹凸感が刺々しくぼかし加工を弱めの施す。


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