春陽射す会津平野にキハが去る

13日(金)、只見線、会津若松駅~会津川口駅間のキハ40が今日の定期運行でその役目を終える。平日なので行けるか否か不明であったのだが、午後一番の上下二便なら撮れそうなので向かってみた。

向かう車内で何処で撮るかを考える。季節代わりのぱっとしない景観、且つおそらく各橋梁は混んでいるだろうと推測、天気の良さに飯豊山を背景にと河沼郡会津坂下町大字五ノ併の若宮駅周辺、立ち位置は若宮駅のやや下り側になる金沢踏切の畦道に決める。

上画像、雪除け柵の左側が若宮駅。下画像、東側には会津磐梯山。車両は若宮駅13:39発下り427Dと13:51発上り428D。先頭車両がこちらを向く三両編成の428Dが目的だが、現在は春休みなので二両編成かも知れない。

今回はサマオクも同行。待ち時間は山野草の採取など転んでもただでは起きない彼女は畦道のふきのとう取りに精を出し、夕飯のおかずになったことは言うまでもない w

427Dがやって来た。実はこの辺りで撮ることが少なく、背景との間合いを考察するための撮影でもある。更に線路脇に立つ標識・ポール類の位置確認も兼ねる。


「土の香を誘いてキハ去る会津路や」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


強い風が吹くもとても暖かい陽気に背筋が伸びる。撮影準備中はくっきりした飯豊山であったが、次第に雲が増え見通しが悪くなるのは致し方なしか。それでもその分、願い通りに三両編成の428Dが通過する。427Dの画像と比較し立ちカメラをやや右に向けた。


本来ならキハにクローズアップするのが本当かも知れないが、春を待つ田んぼの様もフレーミングし、日常の只見線の光景として捉えてみる。


さて凡そ40年の長きに渡り運行されたキハ40、郡山駅~会津若松駅間などの記念走行も予定されていたが、コロナウィルスの影響で中止、13日の定期運行がラストとなった。


私が只見線の撮影を始めたのが2014年の秋。当初は奥会津の風景を撮るつもりでいたが、只見川や各橋梁などなど奥会津に只見線は切っても切れない関係であった。あれから約六年、足繁く通う日々が続いた訳だが、キハ40の重々しいディーゼル音や山間に響く憂いを帯びた汽笛などなど、何かが終わったようなそんな感じがした。


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