霧幻峡、二年ぶりに渡し舟の運行を見る

01日(日)、いつものように02:30起床、やや生温い闇の中を奥会津に向かう。川霧はあまり期待していなかったが、柳津町の只見川では薄っすらと立っており、そのまま国道252号線を下れば霧幻峡から早戸駅周辺は良い感じの景観。


とはいえこれは川面を這い短時間で消えるような真夏の川霧。従って始発便の頃には薄くなっていると予想、且つ奥会津では週末に強い雨が降り川の色合いが芳しくない。よって川面の面積を極力省く構図を思案するのだが‥。

そんな状況の中、まずは大沼郡金山町大字大栗山字桑原から霧幻峡を眺める。気付けば眼下の樹木が伐採され、見通しが良くなってました。もし雨が降れば山々を覆うような霧が立つと思われるが、今の状況で最適の撮影を行うのみか。


睡い朝」~ F10・SS1/10・ISO200 ~


先述したように川面の色が宜しくないです。従って現像時に色調の補正を行う。今まで何度も撮っている景色ではあるが、なかなか思ったような内容にならず、今夏中に再びチャンスがあるか否か返す返す霧の少なさが残念。


始発便となる上り422Dは霧幻峡に近い大沼郡三島町大字早戸、通称早戸俯瞰で撮ることとした。霧幻峡は奥に見える早三橋を渡って右折、そのまま行くと県道237号線(小栗山宮下線)にて沼沢湖、ないし宮下方面へ行く。


静 夏」~ F8・SS1/160・ISO640 ~


車両通過は05:03頃。到着時は程々に川霧が漂っていたもののやがて消える。此処でも川は濁っており、通過前に撮った霧が残る画像とのレイヤー合成、及び「睡い朝」と同様に色調などの補正を行う。線路沿いの樹木がだいぶ伸びてきました。昔々の画像では四両編成全ての車両が見える状態であったが、このままだと線路を覆い尽くし隠れてしまうかも知れない。


先週の撮影記に昨年から運行の様を見ていないと記したが、始発便撮影後、早戸側の船着き場へ向かえば一艘がお客さんを乗せ運行しており、久しぶりの光景に急いで望遠レンズを装着、手持ちで撮りました。上画像は早戸駅からの眺めです。


寂静流々 ①」~ F8・SS1/320・ISO800 ~


寂静流々 ②」~ F8・SS1/400・ISO400 ~


この辺りは只見川中央を境に南北で町名が異なる。北は①の早戸側、大沼郡三島町大字早戸字小沢巻。南は移動して撮った②の大沼郡金山町大字大栗山字布置場となり、奥に見えるのは①の立ち位置周辺となった早戸駅。舟の移動、及び自分も移動しながらシャッターを切り多産するが、霧が川面を覆っているものから選択しupした画像は二枚。因みに舟が折り返す頃には川霧は消えてしまった。


さてこの日は②にて星賢孝氏が隣で撮影しておりました。暫しお話しをさせて頂き面白い情報を聞きました。内容は秘密です w


霧幻峡から河沼郡柳津町大字小椿字下平甲へ向かい、県道343号線(板谷大巻線)から遠くの丘陵を行く07:08頃通過の下り425Dを撮る。この県道からは閉鎖されている柳津スキー場へ行けるのだが、現在その道中は通行不可と聞く。おそらくだいぶ昔のことだと思うが、そのスキー場から撮ったと思われる写真がある。内容は磐梯山を背景にし桜咲く会津柳津駅と只見線、広大な写真となっており、いつかは自身の目で眺めてみたいものだ。


丘陵ヲ行ク」~ F10・SS1/160・ISO250 ~


車両通過前は僅かに川霧が流れていたが、此処ではどうだろうか、例えば画像中央の家々を覆うような川霧は発生するのだろうか。列車の進行方向は右側の緩やかな登り坂となり、だいぶ離れていてもディーゼルの鼓動が耳に届く。


次回は紅葉の時期に、そして川霧の状態によって臨機応変に対応したいポイントだ。また県道343号線を下ると板谷大橋付近の大字飯谷字新町甲となり、山沿いには棚田が広がる。その上段からも只見線を望め、涼しくなった頃に撮ってみたい場所だ。


続いて10日ほど前にも撮った滝谷川橋梁へ向かう。今回はやや俯瞰となる河沼郡柳津町大字郷戸字居平丁周辺を予定したのだが、夏草が伸び、且つ数頭の鹿が車前を横切るなど山には入らず民家の近くから撮影する。車両は07:45頃通過の上り424D。


少年の日」~ F10・SS1/160・ISO320 ~


大胆に民家を撮り込みました。従って只見線が主題ではあるものの、副題の如し内容になっている。こんな景色を眺めていると子供の頃の夏休みを思い出し、曖昧な主題に乗じて抽象的なタイトルとしました。


帰路は毎度の会津美里方面へ寄る。そしていつものように暑い。車内の外部温度計は27℃ながら、体感温度はそれ以上の蒸し暑さを感じる。会津盆地の只見線沿いはほぼ日陰がなく、前回までは陽射しの中で撮影していたが、今回はちょっと楽して木陰に立つ。


まずは上画像、大沼郡会津美里町雀林字前坂、蓋沼森林公園への旧道。五月撮影の際はまだ水田で左側の根岸駅など見通しが利いたが、今は樹木の葉に覆われ視界が狭い。山中の日陰なのでちょっとは涼しいかと予想するも、全くの見当違いで此処も暑いです。下画像は大沼郡会津美里町鶴野辺杉ノ寄乙、春日神社の鳥居から根岸駅方面を撮る。


会津野ヲ行ク op.6 ①」~ F10・SS1/400・ISO125 ~


会津野ヲ行ク op.6 ②」~ F10・SS1/640・ISO200 ~


①の車両は「少年の日」と同じ424D、通過は08:33頃。クラクラするような暑さながら、清々しい緑田は見ていて気持ちが良い。もしかしたらこの気持ち良さが撮っている理由なのだろうか。とはいえ空気は淀み描写が甘く、コントラストなどの補正を行う。


②は10:06頃通過の上り426D。夏と云えば毎度のことながら湧き立つ雲。今回も南の方角に浮かんでいました。立ち位置にも寄るがこの時間帯の列車は後追いとなってしまい、前照灯のOFF状態が気になるも、「・・・ヲ行ク」といったタイトルは向こう側への動きといった解釈が出来るかも‥などと、勝手に思い込む。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。