長雨に季節移ろう奥会津

15日(日)、数日雨が降り続き寒い。この雨で只見川の川霧に期待したいが、こんなに寒くてはそれは難しいだろうと思いながら足を向ける。只見川を眺めながら金山町の大志集落まで行けば、山霧は盛大に掛かるも川霧は皆無、且つ降り続く雨で川は濁っている。

従って川面の面積を少なくし、山霧を多く撮り込むとなれば此処しかない。ということで大沼郡三島町大字西方字居平の第一只見川橋梁ポイントへ戻る。毎度のように霧は留まることなく流れては消えるを繰り返し、一時は川面を隠すほどの景観になるものの、下画像、始発の上り422Dが通過する06:06頃は冴えない景観となり次便に期待する。

次便までは凡そ90分ほどあり、一旦山を下り会津西方駅周辺を散策するも、降雨のせいもあって今頃はなかなか画になる景観が見当たらず、秋の到来に期待する。


秋霖烟ル」~ F8・SS1/250・ISO200 ~


さて撮影ポイントへ戻り07:23頃通過の下り423Dを撮る。後のレイヤーを考慮し通過前に数枚撮っておいたが、どうやらその必要のない景観になったと思う。現像時コントラストや川面の色合いを補正する。霧の景観はコントラスト補正によってノイズが現れるが、粒子状のフィルム写真と捉えれば特に気にはしない。


再び会津西方方面へ戻り、07:38頃通過の上り424Dを大沼郡三島町大字名入字上居平、第二野沢街道踏切周辺から第二只見川橋梁正面を望む。


杪 夏」~ F8・SS1/200・ISO500 ~


酷暑の勢いは嘘のように山々の緑は鳴りを潜め、列車の橋梁を叩く音が木霊する。言葉通り残暑は訪れるとが思うが、一足先に夏の終わりを肌で感じた。前照灯がレールに反射する様を表現するため、全体を暗めに仕上がる。因みにタイトル”びょうか”の「杪」は末、終わりの意があり、夏の終わりや晩夏の同意語。


帰路はいつものよに会津盆地へ向かう。上画像は大沼郡会津美里町米田字新田屋敷乙の桧ノ目踏切周辺。今春だったか小屋脇の樹木(白丸部)が切られてしまい、また景観が失われてしまったと私的に残念がっていた。


中画像は河沼郡会津坂下町大字船杉字北杉大道上乙。秋から春、磐梯山を背景に会津坂下の田園を走る只見線を撮る場所だが、今回は田んぼ脇に立つ。そして気付けば稲は実りつつあり、会津盆地の爽快な緑田はそろそろ終わりに近く、長らく続いた「会津野ヲ行ク」シリーズもおそらく今季最後になるのだろうか‥。


余談だが下画像、会津盆地での撮影の際トイレがありません。会津坂下や会津高田に行けばコンビニがあるもののちょっと離れている。そんな時に有難いのが会津美里町雀林の法用寺です。数年前に休憩所が建築され、その中のトイレがいつ訪れても綺麗です。


「会津野ヲ行ク op.7 ①」~ F10・SS1/320・ISO400 ~


会津野ヲ行ク op.7 ②」~ F10・SS1/320・ISO200 ~


①の車両は「杪 夏」と同じ424D、通過は08:33頃。此処での構図は空の面積が多くなる。雨模様なので夏雲は期待できないものの、何かしら特徴のある雲の出現を待つが御覧のような結果となり、機会があれば撮り直したい。


②は09:56頃通過の上り426D。灰色の空を廃したフレーミングにより画角が狭く、車両は構成写真ではないものの何故か気に入る。失敗はSS、この距離なら1/500で撮りたかった。


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