新緑の奥会津俯瞰 pt.3 + 霧幻峡

08日(日)、04/30、05/04と続いた奥会津の新緑と只見線撮影は三度目となりました。初日から一週間が経ち山々は尚のこと濃くなり、最初から撮り直したい気持ちに駆られます。

そんな中、大沼郡金山町大字川口字館越、会津川口駅東側俯瞰ポイントへ向かいます。ホームに二車両並ぶのは最終便到着の23:31から翌朝の始発便発車05:32までの間になり、夜にこのポイントへ来るのはちょっと気が引けるので朝ということになるが、季節が進むと足元の樹木が茂り景観が阻まれ、更に山霧が発生するとホワイトアウトの可能性が大になります。


風に語りて」~ F10・SS1/15・ISO400 ~


いつもは望遠で駅ホームを中心に画作りするのだが、今回は背景の山々の残雪や新緑などを引いた画角で撮り込みました。此処に立っていつも思うのは、大志及び中川集落は昔ながらの家々が並ぶのに対し、駅周辺は現代的な家屋になります。これには何かしら意味や由縁があるのかなといつも考えてしまいます。因みに右側の車両が05:32発の上り422D、左側が07:06発の上り424Dです。


続いて「05/04」では西側からの俯瞰だった大沼郡金山町大字水沼字沢東、第四只見川橋梁東側ポイントへ向かいます。到着時はそうでもなかったが、次第に陽が射しこみ川を挟んだ左右の山々に明暗差が生じました。今年のGW後半は晴天に悩まされたが、此処での撮影も陽射しに大きく影響されます。従って可能であれば薄曇りなどの際に撮った方が良いと思います。


森竝は風に鳴るかな」~ F8・SS1/125・ISO200 ~


光りの具合により橋梁を渡り林の中へ進んだ画像をupします。車両は先程の会津川口駅に停まっていた422D、通過は05:42頃です。雲台を操作しピントを合わせたが若干甘いような感じです。併し却ってその雰囲気が良いのでは‥と、自賛画像です。


次は「04/30」に東側から撮った細越橋梁を南西側、大沼郡金山町大字水沼字田下モから撮ります。当初は07:24頃通過の上り424Dを撮る予定であったが霧が足元の斜面を掛け登り、その様はまるでエアーカーテンの如しで全く前が見えず、シャワーが足元から降って来るような初めての経験でした。約25分後の下り423D通過時には何とか収まり撮影可となる。


「風と光が織り成すは...」~ F10・SS1/200・ISO250 ~


朝は半逆光になることを知っていたが敢えて撮ってみる。逆光時の撮影は帰宅後PCで確認してみないとどう写っているか不明であり、後の補正に委ねることを念頭に置く。その補正はコントラストや明暗調整、そしてややアンバー色を加えるなどを行う。


此処での注意点としては列車の音が聞こえないということです。上り便は左側眼下の下大牧集落を通過する気配が伝わるが、下り便は被写体までの距離があるため神経を集中させます。


大沼郡を一旦後にし只見方面に行ってみることにした。最後に訪れたのは二年前の今頃、まだキハ40が走っていた頃です。なので金山町の本名トンネルを今回初めて走行しました。

まずは南会津郡只見町大字田子倉字後山、余韻沢橋梁にて09:05頃通過の上り2422D通過を待つが、その景観は「二年前とほぼ同じ日」ながらまるで様相が違いました。只見の新緑は色濃く燃えるように山々を彩るけど、樹木の茂り具合などとても寂しく見えます。

2422Dの折り返し便を田子倉無料休憩所の先で撮ろうと移動したところ、その先が通行止めとなっていました。三月に国道252号線に架かるあいよし橋が大規模な雪崩で流失し、現在も通行止めが続いていることは知っていたが、此処から30mほど先の撮影ポイントさえ出入り出来ない厳重なゲートとなっており、仕方なく下画像の余韻沢橋梁横側へ戻ります。


眩い季節」~ F10・SS1/400・ISO200 ~


折り返し便は09:40頃通過の下り2433D。橋梁横からのフレーミングなので車両の露出は僅かです。光が巧い具合に射し輝くような新緑となりました。併し只見の豊かな自然の色合いにキハ110のカラーリングは淡泊過ぎるというか、以前の新潟色や縁結びラッピング列車の赤色の方が映えていたと思うのは私だけだろうか。


只見を後にし午後は柳津町で撮ることにします。途中、大沼郡三島町大字早戸の霧幻峡では渡し舟が運行しておりました。尚、只見川の中央が町の境界線となり、画像の早戸駅側の舟着き場は三島町、対岸の三更側舟着き場は金山町になります。


そういえばライフジャケットの色が黒になりました。以前はオレンジで霧幻峡の景観からかなり浮いていたけれど、状況に適したとても良い改善だと思います。


時を忘れるとき」~ F10・SS1/250・ISO200 ~


知床半島沖の観光船事故により遊覧船などの観光客が減ったと云われるが、霧幻峡はどうなのだろうか、舟上からは賑やかな笑い声が耳に届く。当日は冷たい風が吹いて小波が立ち、もし川面が穏やかであれば新緑の写り込みが奇麗だったろう。


此処で渡し舟を撮影していると時間を忘れます。此処だけではなく悠々とした時空の流れは奥会津全てで云えることかも知れず、次の列車時刻さえも忘れてしまいそうです。


午後の一便目は河沼郡柳津町大字小椿字下平甲から瑞光寺橋と只見線を撮ります。画像の白矢印間には二連結全てが入らず左右のどちらを切るか思案します。柳津周辺の新緑は既に過ぎ、新緑ではなく瑞光寺橋周辺の桜の時期に撮れば良かったかと来年への布石とします。


赤い橋のある町」~ F10・SS1/500・ISO200 ~


車両は13:17頃通過の上り428D。立ち位置となる棚田の道は閉鎖された柳津スキー場へ続きます。こんな細く急峻な道に雪が積もったら大変だったろうと想像しながら、昔々スキー場から撮られた画像を見たことがある。それは桜咲く会津柳津駅とキハ40、そして遠くには磐梯山を配した内容だった。以前地元の方に聞いたことがあり、現在スキー場へは車で行けないらしく、それでは徒歩ではどうなのか未だ不明のままだ。


最後は河沼郡柳津町大字飯谷字新町甲へ移動、14:09頃通過の下り427Dを撮ります。この立ち位置も棚田となります。景観は夏、そして強い陽射しに今回のupは見送ります。田んぼに水が入る、薄曇り時などを考慮しまた来たい。


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