黄金色に染まる会津美里町

23日(金)、黄金色の田んぼと只見線撮影を何処で行うか、奥会津か会津美里町かと思案していると、会津の鉄友より「美里の稲刈りは全く手付かず状態」との情報に美里町に決めました。

夜明け時に線路沿いを廻ってみれば、確かに稲刈りを終えた田んぼは2%にも満たないように見えた。さて始発便を何処で撮るか、矢張り個人的に好きな場所である大沼郡会津美里町米田字鴨田乙の桧ノ目踏切周辺としました。


当日は曇りや雨の予報に只見線の撮影を選んのだが、この場所は朝夕のそんな天候の下でハッとするような光景に出会えます。これは私見だが言い方を変えれば、日中の青空の下で撮っても今ひとつ面白いものにはならないように思う。


秋空は鈍色にして」~ F10・SS1/200・ISO500 ~


車両は06:26頃通過の下り423D。小屋脇には雰囲気の良い木が立っていたけれど、昨年だったか切られてしまい残念です。以前は小屋に電線が引かれており今は断線状態です。列車が来る前はもっと重々しい雲が垂れ込めており、ドラマティックな画になるかと期待していたが次第に流れてしまい、それでも何とか画像のような状態で列車が通過しました。


今朝の秋」~ F11・SS1/200・ISO400 ~


車両は06:54頃通過の上り422D。夜明け時から東から北の空には薄紅色が差していました。先頭車両がこちら側を向く上り便が来るまで持続して欲しいと願っていたところ、薄れはしたものの願いは通じたようです。毎度のことですが線路沿いは茂みや各標識によって車両が隠れてしまい、何処に車両を置くか考えておく必要があります。個人的には車両をもっとちょっと右に置きたいところだが、その辺りには茂みがあり標識が立っています。


それにしても稲がだいぶ倒れている。倒れていない稲もあるようだが、この違いって稲の種類や土壌に関係するのだろうか。昔々、手作業で稲刈りを手伝ったことがあるが、倒れた稲は本当に大変です。現在はほぼコンバインとなるも、台風など雨が多い年の濡れた稲は乾燥の燃料代がかさむようです。


約一時間後の次便を何処で撮るか再びあちこち廻ってみるが、結局は始発便を撮った桧ノ目踏切周辺に戻ってきました。先程の小屋の右側には僅かながらソバが植えられており、そのソバと田んぼを前景に只見線を望遠で撮ります。


秋霖の朝」~ F10・SS1/200・ISO320 ~


車両は08:06頃通過の下り425D。この頃になると次第に雨が強くなってきました。会津盆地では雨が降り出すと雨雲なのか霧なのかは不明だが周囲の山々に棚引きます。画的には左上の間が開いた空が気になります。おそらく晴れていればもっと寄っていると思うが、山々の棚引く雲を撮り込むとなればこれが最善のフレーミングかも知れない。


先述したようにソバや田んぼを前景とする絞り値を思案した結果、不必要にぼかした画像は好みではなく通常の数値としました。踏切の右側にレッカー車が停車、それは除去しました。


425D撮影後は間もなく下り便が通過するのだが、雨が一層激しくなり河沼郡柳津町大字郷戸字居平丁の滝谷川橋梁へ移動します。到着時には雨が上がり山々の斜面を霧が登ります。なかなかの景観であったが、車両通過時には流れてしまいupは見送ります。尚、車両は「秋霖の朝」と同じ425D、通過は08:57頃です。

続いて河沼郡柳津町大字飯谷字新町甲にて丘陵を行く只見線を撮ります。白線が線路になり左側は柳津町運動公園、凡そ700m右側は郷戸駅になります。白丸部、もしかすると今年は既に刈り取りが終わったのか、それとも休耕田なのか春先に一度来たけど記憶がありません。


丘陵ヲ行ク」~ F10・SS1/200・ISO320 ~


車両は09:33頃通過の上り426D。此処からの撮影は遠景のため、平日の三両編成が適しているけど致し方ありません。空気が澄んでいると登坂となる下り便はジーゼル音が風に乗って耳に届きます。またその排煙も見えます。黄金色の舞台を行くそんな姿は何かしら大団円のように思えてしまうのは私だけだろうか。


先の白丸部が写り込まないよう三脚を下げ、脚立に腰掛けて撮りました。天候は矢張り曇りなどが適しています。晴れると線路沿いが日陰となり輝度差が生じる、及び周囲のコントラストが強く何を撮っているのか分からなくなります。


この便の後は試験走行の回送便、そして午後からの定期便があるけど、夜中から起きていると体力というか集中力が持続しません。集中力が散漫になるとそれが画像にも表れます。以前はそうでもなかったけど無理せず岐路に着きました。


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