雀入大水為蛤

秋が進むと雀を見掛けなくなる。中国の故事では「雀入大水為蛤」「雀海中に入って蛤となる」などなど、秋口になると海辺に集まる雀は海に入って蛤になるという迷信があり、物事の大きな変化を例えた語句のようです。「雀蛤となる」と省略される形式は俳句の季語として使われ、七十二候のひとつ寒露の節の第二候、10月中旬頃の季語になるようです。


ということで五年前の2017/10/15に撮った画像を再upします。詳しくはその時の「撮影記」を参照して頂くとし、この日はサマオク同伴で早朝の裏磐梯から只見と、今になって思えば朝から晩まで各地を巡る撮影が可能な頃でした。


雀蛤ト成ル」~ F7.1・SS1/160・ISO500 ~


南会津郡只見町大字田子倉字後山の余韻沢橋梁、車両は14:28頃通過の上り2424D。当初は余韻沢橋梁を正面から見下ろす国道252号線からの撮影を予定していたが、雨が強くなりスノーシェッド内を立ち位置とした。撮影データを改めて確認すると、秋とはいえ冬様相の厚雲と雨の環境は暗かったのだと気付く。


田子倉とはいえ10月中旬では山々の色付きには早い。併しながら風は冷たく冬隣といった気候に既に雀の姿はなく身体は震え出す‥否、もしかするとタイトルの例えは間違っているのかも知れず、冬季は閉ざされる人家もないこの一帯に、今まで雀の存在を確認したことがあっただろうかと自問する。


この画像撮影から五年、キハ40はその役目を終え只見線は全線開通となりました。もしかするとそれは冒頭の・・・物事の大きな変化・・・なのか、なかなか当地に行けない状態が今以って続いているが、これからの動向を遠くから耳を攲てています。


@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。