只見線再開通、そして川霧立つ・・・午前の部
17日(土)、二月の大雪の影響で一部区間が不通となっていた只見線は16日、凡そ三ヶ月ぶりに全線で運転再開した。雨が降ろうが槍が降ろうが翌日には行くつもりでいたのだが、その日は雨模様、且つ気温や湿度が高めの予報にもしや川霧が‥と、この季節にはまだまだ早いながら儚い希望を描いてみたりする。今回の撮影記は午前と午後の二部になる。

そしてその儚い希望は大当たりとなり、只見川のあちこちで川霧が漂っていた。残念ながら画像の大沼郡金山町大字川口字中山、かねやまふれあい広場から眺める大志集落では集落を覆い尽くすような状態ではなかったものの、私的にはこれ位の方が好みだったりする。

「鵺棲む夜明けにて」~ F10・SS1/13・ISO200 ~
撮影時間は04:40頃。いつものことではないが、かねやまふれあい広場でも耳を澄ませば背後の山々からトラツグミの鳴き声が耳に届くことがある。鵺などと云う恐ろし気な異名をもつ彼らの鳴き声はこの美しき光景に溶け込み、それは清々しい至福の時となる。
暫くすると左方の会津川口駅からからジーゼルの始動音が聞こえて来る。始発便の暖気・点検運転が始まり、そろそろ次の撮影地に向かえと知らせているようだ。

その始発便はそれほど離れていない大沼郡金山町大字水沼字沢西、国道252号線水沼橋上から第四只見川橋梁を撮ることにしたが、画像のような状況に一時は場所を移動しようかと思うもダメ元で通過を待つことにした。

「霧鎖の刻」~ F8・SS1/160・ISO250 ~
車両は05:41頃通過の上り422D。”川霧や列車の後先絶景也”(M.Hermitage作)の通り、毎度のことながら川霧の撮影はギャンブルそのものだ。風景写真ならば良き時を撮れば済むのだが、鉄道が絡むとそうは行かない。取り敢えず今回は何とかなったが、橋梁周辺が濃過ぎて視認性が悪い。当初は俯瞰ポイントへ行こうかと迷ったが、行かなくて正解だった。
05/25 追記... モノクロ化する。

次は大沼郡金山町大字西谷字沖田 第五只見川橋梁へ向かう。会津川口駅から先は矢張り三ヶ月ぶりに足を踏み入れることになる。422Dの撮影が終わると雨が強くなり、各雨具を備えての撮影になった。実は此処から100m先の大山薬師尊から只見川に降りる予定だったのだが、えぐられたような急峻な崖は危険を伴い雨天候では無理だと判断する。

「川霧の静流を渡る鉄の路 ①」~ F8・SS1/160・ISO320 ~

「川霧の静流を渡る鉄の路 ②」~ F8・SS1/160・ISO320 ~
車両は①が08:02頃通過の上り426D、②が08:20頃通過の下り423D。新緑と川霧コラボ、地元に住む方なら見る機会も多いと思われるが、私が最後に撮ったのは四年前の今頃になり、タイミングとしてはなかなか無い内容だったりする。霧は景観の全てを隠すような状態ではなく、程よく新緑の山々の様子が伺える立ち方だったと思う。
因みに全線開通となり、土日祝日も二連による充当運転だった②の下り始発便423D、そして会津川口駅発上り二便目の424Dは単連による運行に戻った。

続いて大沼郡三島町大字名入字上居平の第二只見川橋梁へ向かう。此処でも当初は俯瞰撮影を考えていたが霧の状況により見送る。というのも少しでも離れると、霧の状況でホワイトアウトとなり画像のように近くから撮るつもりだった。

「霧幻鉄道」~ F10・SS1/250・ISO200 ~
車両は09:18頃通過の上り426D。撮影準備を始めると見通しが利くようになり、急遽移動して撮った。撮影者は私一人でこの絶景を貸し切り状態となり、霧は先の俳句と異なり背景の山々や川面を隠すも、橋梁はそれ也にクリアな絶妙なタイミングとなった。
撮影を終え機材を車に積みながら振り返れば霧で橋梁は隠れてしまい、矢張り川霧の撮影はギャンブルだと改めて思う。今夏はそのギャンブルに何度勝つことが出来るか、この撮影で運を使い果たし、この先は全て負けるかも知れない‥などと他愛もないこと考える。

午前中のラストは先週に続き只見線レトロ満喫号を撮る。レトロということもあり、それに見合った景観を考えていた次第だが、その景観はいつもの大沼郡金山町大字横田字山根であり、全線開通時に訪れたかった理由のひとつでもある。

「翠雨烟ル」~ F8・SS1/500・ISO500 ~
車両は11:30頃通過の只見線レトロ満喫号下り9425D。景観もさることながら、暗めのこの車体は近い立ち位置、且つフロント部を主に撮ることを意識していた。その結果、原風景に溶け込むような車両のレトロ感‥と、自画自賛。更に代掻きはまだだが田んぼに水が入り、降り続く雨が尚のことそんな風情を募らせているように思う。
以上で午前中の撮影は終わる。時間的に他にも撮れる車両はあったのだが、雨なので余裕を持っての移動を行い車室内からその運行状況を眺める。午後は只見駅で折り返す満喫号の撮影が最初になるが、何処で撮るかなどこの時点ではまだ決まっていなかった。
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