只見線、第五只見川橋梁撮影の一日
08日(日)、週末の只見線撮影が続く。その度に何処を撮るか凡その検討を付けて向かうのだが、天候や自然現象などによってそれらが大きく変わることもある。この日は薄っすらと川霧が漂っていたが、始発便を撮る頃には消えてしまった。
当初から川霧は期待していなかったものの、山霧も流れず何処で撮って良いものかを迷い、おそらくキハ40が運行していた頃だと思うが、昔々撮っていた大沼郡金山町大字水沼字下大牧の中島橋梁へ行ってみる。
車両は05:44頃通過の上り422D。上り側が東北色の車両だったこともあり此処を選んだのだが、この時期は線路沿いの雑草により近付くことが出来ず思うようなフレーミング出来なかった。更には線路右側には樹木が被るなど、秋になり山々が色付く頃にまた訪れてみたい。
此方は国道252号線側の沢沿いからの光景。長らく大倉沢橋の架け替え工事が行われており、その工事車両などが置かれ立ち入ることが出来なかったが、現在は土日の休工日など沢沿いの往来は可能のようだ。但し先の中島橋梁へ向かう道は荒れ、加えて山から湧き出る水が流れて滑り易く、雨が降っていなくても長靴を履いた方が良さそうだ。
「水と鉄の譜」~ F8・SS1/320・ISO250 ~
車両は07:20頃通過の上り424D。天候は曇りだったこともあり早朝の奥会津は寒く、その太陽が顔を出さないフラットな環境の下、緑の深さを表現する目的でやや暗めの露出で撮った。
以前の中島橋梁は赤系色で緑に中に映えていたのだが、四年前だったか塗り替えられた。大倉沢橋の架け替え工事以前はこの周辺に桐の木が数本あり、紫の花が咲けば目を惹いていたが、先週の撮影記でも触れたように、今年の桐の花は何時の間にか終わってしまったようだ。
続いて横田方面へ向かおうと第五只見川橋梁を通過する際、只見川の写り込みの美しさに足が止まり、いつものポイントではなくやや下った大沼郡金山町大字西谷字下川原から撮ることにした。此処からの景観は左上に電線が入り込むことがネックだが、それは後のレタッチで消去することが可能であり、それよりも何よりも深遠なる写り込みの美しさが勝る。
そして07:58頃通過の上り426Dを待つのだが、あれほど美しかった写り込みが通過直前には画像のようになってしまった。これはこれで佳いとは思うのだが、此処での撮影は前照灯が此方側になる下り便と写り込みを重視すべく、次便と午後、夕方の撮影も行うことになった。
「緑陰軌跡」~ F8・SS1/500・ISO200 ~
車両は08:19頃通過の下り423D。先の426D通過から約20分後の423Dは単連車両になる。イメージ的には二連車両なのだが、周囲にマッチするキハE120のデフォルトカラーがなかなか佳い。実はこれでも写り込みは弱く、午後の便に期待するがその時間帯は太陽の位置や風が吹き易いなどあまり適さないかも知れない。因みにこの画像は左上の電線を消去している。
午後の撮影は15:22頃通過の上り430Dと15:32頃通過の下り427Dを撮るも、風により川面が波立ち取り合えず撮るには撮ったに留まる。画像は430Dになり左上に電線が入り込まない立ち位置で撮ってみたが、私的には電線が入っても「緑陰軌跡」のように左側の森を撮り込むフレーミングの方を好む。
会津川口駅からの下り方面は一日三往復、従ってこの区間で撮る場合はかなりの待ち時間を消化することになる。その間、会津川口駅からの上り側を撮ることも可能だが、先述したように只見線の撮影が続き、且つ変哲の無い天候に意欲が湧かず、只管に夕方を待ち朝の423D(単連)の折り返し便を川向の景観の中に置いて撮ってみる。
「夕 帳」~ F8・SS1/200・ISO800 ~
車両は18:48頃通過の上り434D。↓動画でご覧頂けるように川面に列車の写り込みがあるが、引いた画角は収拾が付かなくなり車両と家屋、そしてその背景となる山々にて画作りする。家屋には人が住んでおり、夕闇が迫り灯りが点かないものかと期待するが叶わなかった。
列車の通過を待つ間、第五只見川橋梁の方を眺めると川霧が立ち、橋脚周辺に薄っすらと広がり始めた。そもそもの目的が写り込みなのだが、これはこれで良いかもと下り車両を待つ。
「夜がそろりと降りてくる」~ F7.1・SS1/160・ISO1000 ~
車両は19:04頃通過の下り431D。通過の頃には川霧は消え穏やかな写り込みが残る。とはいえこれでも揺らぎがあり鮮鋭感は劣っているようだが、川霧の撮影と同様に納得が行くタイミングにはなかなか出会えないのが定石か。尚、この画像も電線を除去している。
以上のようにずっと同じ場所での撮影になった次第だが、たまにはこんな日があっても良いかも知れない。それにしても返す返すこの区間の本数が少な過ぎる。拠って午前中に一往復、ないし臨時列車の風っこや只見線満喫号などのように、昼を挟んだもう一往復があると撮影の幅が広がりとても嬉しい。これは撮り鉄のみならず、観光シーズンには定期列車として運行すれば乗る人にも多いに利便性があり良いことだと思う。
@タイトルをクリックするとフォト蔵の大きな画像(別窓)が開きます。









