只見線、今夏は川霧の当たり年か

M.Hermitage

14日(土)、梅雨入りとなり雨脚が残る深夜早朝に家を出る。行き先は気温は低いながら川霧を期待しての奥会津。到着すれば最盛期の厚みがあって蠢くような形状とは異なるものの、あおちこちで薄っすらと川霧が立っていた。

この日は始発便を第四只見川橋梁の俯瞰ポイントで撮ると決めており、まずは行ってみる。すると画像のようにホワイトアウト状態で視界0。こんな時、留まるか去るかを迷うのだが、私的な基準としてはまず10分間様子を見る。その10分間で被写体が確認出来れば留まることにしている。その結果、車両通過時に霧が流れてしまう、更にホワイトアウトとなってもそれは仕方ないと諦めるしかない。


被写体が確認出来なければ他の撮影地へ移動するのだが、その10分間や移動時間を考慮し、川霧の撮影は出来るだけ早めの現場到着と、次の撮影ポイントを決めておくことが重要。

そんな事柄を経て、大沼郡三島町大字名入からの第二只見川橋梁へと移動する。その途中、川霧の濃度がどんどん薄くなっており、如何なものかと到着すれば何となりそうな景観だった。


一縷の縒りめ」~ F10・SS1/200・ISO250 ~


車両は06:01頃通過の上り422D。背景の歳時記橋を省いたフレーミングとした。太陽は薄っすらと雲間に隠れるが通常の露出で撮れる環境であり、もし陽が射せば輝度差が生じてしまっただろう。タイトルの「一縷の縒りめ」だが、直訳すれば”ごく細い糸の撚り合わせ”といったニュアンスになり、意味については各々のイメージに委ねる。


次便の424Dはデフォルトカラーのキハ110単連。通過を待つかどうかを迷うが、次第に川霧は流れてしまうと判断しこの地を後に金山町横田方面へ向かう。


上画像、その途中で大志集落を眺めれば、御覧のような塩梅であり眺めるに留まる。そして横田周辺を見て周り、下画像の川霧が漂っていた大沼郡金山町大字滝沢字下中山の二本木橋上から第七只見川橋梁を撮ることにした。


紫煙と水明の刻」~ F10・SS1/320・ISO200 ~


車両は07:37頃通過の上り426D。第七只見川橋梁の背後にある四季彩橋が入り込まないフレーミングとした。通過時まで川霧や背景の山霧も残っており助かる。仮にそれらが流れてしまえば寄ったフレーミングとしていた。


車両はキハ110の東北色とデフォルトカラーの二連。杉林が背景となるこの画像では引き立つが、川霧が周囲を覆い尽くすようなシチュエーションを風景的に画作りすると目立たなくなってしまう。言い換えると川霧の撮影はその状態や車種に拠って構成が変わってくる。


426D通過から約一時間後の下り便は、大沼郡金山町大字横田字上山根の第七只見川橋梁撮影ポイントで撮る。とはいえ橋梁が撮影目的ではなく、以前は冬季によく撮っていた内容。


ふるさとへの途 op.3」~ F10・SS1/400・ISO320 ~


車両は08:42頃通過の下り423D。ネット上などの各橋梁画像に比べれば地味な内容ながら、こういった何気ない風景が実に佳い。ファインダーを覗きながら今更気付いたのだが、例えば各橋梁での撮影はほぼ車両が横の動きになる。併しこの一帯では↓動画のように、警笛を鳴らしながら近付く車両の迫力が何とも云えない魅力だったりする。


さて天気予報の通り、次第に雨粒が降りてきた。先週の撮影記でも書いたように長らく只見線の撮影が続き、朝の撮影を終えると続いての撮影意欲やイメージがなかなか沸かない。


そんな状態の中、久しぶりに大沼郡金山町大字大栗山字雨沼の霧幻峡へ行ってみたが、早三橋から先が道路工事で通行止めなり、早戸温泉側から三更の舟着き場には行けなかった。実は航行中の渡し舟を三更側から撮ろうと思ったのだが、仕方なく早三橋上を立ち位置とした。


静寂の綴り」~ F10・SS1/200・ISO320 ~


撮影中、午前中最後の便となる下り425Dの走行音や警笛が峡谷に響く。そんな静寂と流れる川霧の中をゆっくりと進む渡し舟。こんな光景を見ていると気持ちが浄化され、細々したことなどどうでも良いように思えてしまう。


そう云えばこの日は何処でもアカショウビンの鳴き声が身近にあった。以前個体数が増えてきたと耳にしたことがあったが、奥会津でもその傾向にあるのだろうか。


霧幻峡での撮影を終え次第に雨模様となる。加えて先述したように撮影意欲が湧かず帰ることにした。所で今年の川霧の初撮影は05/17、その後はそれ也に目にすることが多く、もしかすると今夏は川霧の当たり年なのかとも思う。


併し数年前の五月も新緑と川霧のコラボが撮れたものの、夏に向かうに連れ川霧の発生が少なくなった。梅雨に入り立ち易い環境になってきたが、暑過ぎると只見川の源流となる尾瀬の気温も上がり、想像するに水温と気温の差が無くなってしまうのかも知れない。


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