Pickup by 2013

年が改まり、昨年ブログにupした写真の中から個人的に気に入っている数枚をピックアップしてみた。通常写真に添えるタイトル以外の言葉は不要という考えなのだが、今回は自画自賛とでもいうか撮影時の状況などを思い出してみる。
(大きい写真はタイトルをClick)


13/02/09 「沈黙の午後


3.11の津波から二年が過ぎた相馬市岩子字宝迫の文字島周辺。沖合いの大洲松川浦ラインや松川浦大橋は未だに通行出来ず、原発事故で漁も行えない状況だ。時刻は11:10頃で晴天であったが、ND400を使用した長露光の描写、且つWBは4000kを選択し寒々しい景観をイメージしてみた。本来なら漁船や釣り舟で賑わう松川浦だが、ずっと沈黙を守る日々が続いている。


13/04/22「想 望


超メジャーな田村市船引町の小沢の桜。一本の桜の根元に祠があり、日本の原風景といった趣である。海に行く際はいつも此処を通るのだが撮るのは初めてとなる。この日は終始強風に悩まされ、被写体となる桜の花はブレ捲くり状態であった。となれば長露でピントを合わせたものと外した二重露出でそのブレを活用する手段を試みる。結果菜の花の黄色と相俟って麗かな春の一時を思わせる画になったかと思う。それにしても三脚ごと飛ばされそうな風に皆さん苦労していたようだ。
因みに期間は短いものの、夜はライトアップが行われているようだ。おそらく田んぼに水が入った頃であればその写り込みなどが構図になると思うが、個人的にライトアップの系統はあまり好まなかったりする。


13/05/19「向暑の砌


二本松市あだたら渓谷自然遊歩道にある魚止滝。実はこの滝、個人的に構図の難しい滝の一つであります。滝を撮ったことがある方なら分かると思うが、日向と日影の輝度差、ましてや逆光となると容易く白トビを起こし非常に露出が難しい。この写真は後者の逆光の下での撮影となり、露出を微妙に変えながらベストとなる設定を探した。つまりこの写真を撮るのに長い時間を要した訳だが、初心者の私としては技術的に難儀な一枚であった。
因みに最初に構図的に難しい滝と述べたが、難しさの一つでもある滝の両側の岩面の刺々しさが露出により黒くカバーされ目立たなくなった。


13/12/30「泡沫の夢幻


つい先日撮影したいわき市久之浜町の弁天島。撮影記と同じことの繰り返しになるが此処は幾度と無く通いながら、思うイメージがなかなか撮れなかった場所だ。この日は満潮且つ波浪警報で晴天ながら高波が次々と押し寄せる状況で、当然ながら時として立っているのもやっとの強風が吹きつけた。最初は早いSSで波を止める撮り方であったが、イメージと全く異なるので長露にて雲のように砕ける波と寄せる波の両方を捉える。何れせよ動きのあるものは思い描く画になるまで何度かシャッターを切るのだが、長露の場合尚のことその回数が増え風と寒さで体が冷え込む。
海の撮影は満潮時間を調べてから行動するが、今回は天候も大きなウェイトを占めると改めて実感した次第だ。


以上の三枚の中から一枚となると技術的な意味合いも含め個人的には「向暑の砌」になるかもだが、選んだ四枚は何れもND400を使用した長露撮影ばかりで流石は長時間露出野郎といった感があり、これが個人的な撮影スタイルの一つなのかと思う節もある。撮影スタイルといえば写真を撮る際イメージが湧かないとシャッターを切ることがなかなか出来ないので、特に初めての場所は下調べをしながらイメージを膨らませておく必要がある。仮にふと目にした光景を撮る場合、即座にイメージが浮かべば良いのだが、そうじゃないと単なる記念写真になってしまうことが多い。
そのイメージの糧となるものだが、個人的には絵画や映画のワンシーン、そして音楽からインスパイアされることが多い。音楽となると畑違いのように思われるが、洋楽・邦楽そしてクラシックなどなどの楽曲から受けるイメージを具象化できないものかと思案する。


という訳で今年も取り合えず撮って来ました的にブログなどに画像をupする方式は良しとせず、自分也のイメージに沿うか否かをじっくりと吟味した上でブログにup及びプリントしたいのだがこれがなかなか難しい。


風に語りて - Talk to the Wind -